
1ビットコイン=700万円突破、次なる展開は?(イメージ)
IFTA認定のアナリストで、株や暗号資産(仮想通貨)、FXの投資家としても活躍し、ヘッジファンドとも交流の深い「天空の狐」さんが、注目ニュースと共に、ビットコイン市場について解説する。
* * *
10月15日、SEC(米証券取引委員会)にてビットコイン先物ETFが承認される見通しが報道されると、ビットコインが急騰。1ビットコイン=700万円台を突破した。9月末には1ビットコイン=400万円台だったのが、2週間ほどで約300万円上昇している。
ビットコイン先物ETFが承認されれば、機関投資家の仮想通貨市場への参入期待がさらに高まり、市場規模拡大が予想される。グローバルマーケットでビットコインが資産運用銘柄の1つとして広く容認されることは、金融業界にとって大きなターニングポイントになるだろう。
ビットコイン円の直近見通し
10月に入りビットコイン価格は上昇しているものの、市場の過熱感も見られるため、利確などによる突発的な下落に巻き込まれないよう注意したい。
SECのビットコイン先物ETFの上場が今後却下される可能性も少なからずあり、もし反落するとなると、高騰した値幅分だけ下落・調整するケースも考えられる。ビットコインへの投資を行うなら、そうしたケースも忘れないようにしておきたい。
ビットコイン円は、回帰分析では強気範囲(1ビットコイン=600~700万円台)で価格推移。基本的には上目線の継続を意識している。
テクニカル分析では、移動平均MA21を価格が上回り、短中期のMAはゴールデンクロスで、買いシグナルが点灯。オシレーター系のクラシックRSI(相対力指数)は70付近で推移、スローストキャスティクスは80付近で推移している。オシレーター系のテクニカルツールでは、買い継続シグナルと調整BOXシグナルの両方が点灯。
その他、テクニカルツールでの分析も踏まえると、メインシナリオは強気の上昇基調と考える。フィボナッチ分析などから1ビットコイン=750万円台や1ビットコイン=784万円台が次なるターゲットとなるだろう。
一方で、弱気のカウンターシナリオを検討すると、下値支持として意識される1ビットコイン=600万円を明確に割れる展開となれば、1ビットコイン=500万円へ向かうような下落も考えられる。
【PROFILE】天空の狐:IFTA国際テクニカルアナリスト連盟・認定テクニカルアナリスト、ESTA名誉会員(日本人で唯一)、ヘンリー・ビジネス・スクール ヘッジファンドプログラム修了。PythonMT4・MT5自動売買&裁量Aiトレーダー。ドイツ企業INTALUS.日本代表を経て、ドイツ金融アルゴリズムTradesignal日本代表に。テクニカル分析やアルゴリズム・ストラテジー開発。ヘンリー・ビジネス・スクールヘッジファンド・プログラムのアドバイザーを従事。オルタナティブ投資のメディア「ALTS Investor Media」でもマーケットレポートを配信中。Twitter:@firmamentfox