投資

制度改正の個人型確定拠出年金 金融機関選びの注意点

2001年10月からスタートした確定拠出年金が、今年、大きく変わろうとしている。これによって20~60歳のあらゆる現役世代が、個人型確定拠出年金への加入ができることになるが、どこに口座を開設すれば良いのか? ファイナンシャルプランナーの松岡賢治氏が解説する。

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個人型確定拠出年金を始めるにあたって、あまり知られていないハードルがある。それは、どこに口座を開設すればいいのかという「金融機関選び」だ。

実は、個人型の利用にはコストがかかる。NISA(少額投資非課税制度)とは違って、口座を開設した金融機関に対して運営管理手数料を支払う必要がある。無料としているところもあるが、年間3000円台から5000円程度を徴収するところが多い(これ以外に、国民年金基金連合会と事務委託先金融機関に年間合計2004円徴収される)。

また、金融機関によって、運用できる金融商品のラインナップに大きな差がある。10本以下から30本以上まで、かなりバラついている。ラインナップを事前にチェックしておかないと、せっかく口座開設をしたのに運用したい金融商品がなかった、という事態になりかねない。

さらに、金融商品によってコストの違いがある点にも注意したい。確定拠出年金で運用する金融商品には、定期預金もあるが、ほとんどが投資信託(投信)だ。投信を購入すると、実際に運用している金融機関に信託報酬を支払わなければならない。この信託報酬は投信によって異なり、似たような運用内容の投信同士でも差があることは珍しくない。

実際、国内の代表的な株価指数であるTOPIX(東証株価指数)に連動するインデックス型投信の場合、0.21%のところもあれば、0.62%のところもある。信託報酬は運用金額に応じて徴収されるため、残高が100万円の場合、0.4%の差は4000円の差になる。毎年徴収されるので、この差は無視できない。

つまり、金融機関選びには、運営管理手数料のコストと金融商品のラインナップという、2つの考慮すべき条件が存在する。

そして、厄介なのは、割安なコストと充実したラインナップを両立している金融機関が少ないこと。加入者が拠出する金額や、どういう運用をしたいのかによって、適した金融機関は変わってくる。運用を別の投信に替えたり、金融機関を変更したりすることは可能だが費用が発生してしまう。加入前には、事前の綿密なチェックが不可欠だ。

※マネーポスト2016年春号

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