*17:25JST 欧米為替見通し:ドル・円は下げ渋りか、不透明感でドル買い後退も株価にらみ
17日の欧米外為市場では、ドル・円は下げ渋る展開を予想する。米経済指標が強弱まちまちなら、根強い減速懸念からドル売りは継続の見通し。一方、米中貿易摩擦の不透明感は変わらずドル買いは入りづらい。ただ、株高なら円売りがサポートする。
前日発表された米国の小売売上高は予想外に強く、過度な減速懸念は一服。ただ、パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長はこの日の講演で追加利下げに慎重な姿勢を示し、NY株式市場の急落でリスクオフのムードが広がった。ユーロ・ドルは1.1350ドル台から1.1410ドル台に浮上、ドル・円は142円後半から141円60銭台に水準を切り下げた。本日アジア市場は日米関税交渉で為替に関する議論が出なかったとされ、ドル安懸念を和らげた。
この後の海外市場は米国の経済指標や米中交渉が注目材料。今晩のフィラデルフィア連銀製造業景況指数は悪化が予想される一方、建設関連の指標に改善の兆しが見られれば景気減速懸念を弱め、強いドル売りを抑制する見通し。また、米中貿易協議が期待されるものの、現時点で進展はみられず、ドルは積極的に買いづらい。ただ、米国株は前日大幅安による反動や明日からの3連休に向けた調整の買いが入りやすく、円買いの後退で主要通貨は下げづらい展開とみる。
【今日の欧米市場の予定】
・20:00 トルコ中央銀行政策金利発表(予想:42.50%)
・21:15 欧州中央銀行政策金利発表(予想:2.40%)
・21:30 米・3月住宅着工件数(予想:142万件、2月150.1万件)
・21:30 米・3月住宅建設許可件数(予想:145万件、2月145.9万件)
・21:30 米・4月フィラデルフィア連銀製造業景気指数(予想:2.2、3月:12.5)
・21:30 米・前週分新規失業保険申請件数(予想:22.5万件、前回:22.3万件)
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