*14:05JST ユーロ週間見通し:伸び悩みか、ユーロ圏経済の減速懸念残る
■強含み、米中貿易摩擦の長期化を警戒したユーロ買い
今週のユーロ・ドルは強含み。米国の関税措置は欧州経済に悪影響を及ぼすとの見方は変わっていないものの、欧州中央銀行(ECB)よる追加利下げも織り込み済みだったことから、リスク回避的なユーロ売りは縮小。米中貿易摩擦の長期化を警戒したユーロ買い・米ドル売りが引き続き観測され、週初に1.1425ドルまでユーロ高米ドル安に振れる場面があった。取引レンジ:1.1280ドル-1.1425ドル。
■もみ合いか、ECBはハト派後退も域内経済の悪化に思惑
来週のユーロ・ドルはもみ合いか。欧州中央銀行(ECB)は追加利下げを決定し、今後については慎重姿勢を示した。ただ、ユーロ圏諸国の経済指標に弱さが目立ち、ユーロ買いは入りづらい。一方、米連邦準備制度理事会(FRB)議長は一段の利下げに否定的だが、米国経済の不確実性を警戒してリスク選好的な米ドル買い・ユーロ売りが強まる可能性は低いだろう。
予想レンジ:1.1250ドル-1.1500ドル
■弱含み、世界経済の減速懸念で円買い強まる
今週のユーロ・円は弱含み。米中貿易摩擦の激化を警戒したユーロ買い・米ドル売りが継続したが、貿易・通商分野における米中の対立がすみやかに解消される見込みは薄いこと、世界経済の減速は避けられないとの見方が広がっていることから、リスク選好的な米ドル買い・円売りは縮小し、この影響でユーロ・円は週初の163円台半ばから一時161円25銭まで反落。取引レンジ:161円25銭-163円55銭。
■伸び悩みか、ユーロ圏経済の減速懸念残る
来週のユーロ・円は伸び悩みか。欧州中央銀行(ECB)は追加利下げ決定とともに、目先の政策方針には慎重な姿勢を示した。ただ、ユーロ圏諸国の経済指標は低調な内容が入り混じり、減速懸念のユーロ売りに振れやすい。一方、日本銀行による追加利上げ観測は高まらず円買いは限定的か。
○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・23日:4月製造業PMI(3月:48.6)
・23日:4月サービス業PMI(3月:51.0)
予想レンジ:160円00銭-163円50銭
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