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【注目トピックス 日本株】SOLIZE Research Memo(5):2024年12月期は増収減益も、各利益は修正予想を大きく上回って着地

*12:05JST SOLIZE Research Memo(5):2024年12月期は増収減益も、各利益は修正予想を大きく上回って着地
■SOLIZE<5871>の業績動向

1. 2024年12月期の業績概要
2024年12月期の連結業績は、売上高で前期比13.1%増の22,713百万円、売上総利益で同17.0%増の6,449百万円、営業利益で同48.6%減の455百万円、経常利益で同52.4%減の416百万円、親会社株主に帰属する当期利益で同56.1%減の254百万円と、増収減益となった。売上高は、自動車業界をはじめとした堅調な需要と受注単価の向上等から、過去最高を記録した。売上増に伴い、売上総利益も順調に増加した。一方、営業利益は組織拡大による人件費及び採用費の増加や営業体制強化等の影響で販管費が増加したことで、大幅な減益となった。

売上高はおおむね中間決算発表時の修正予想どおりであったが、営業利益以下の各利益は修正予想を大きく上回った。これは主に、自動車関連の設計開発サービスの稼働状況が予想を上回ったこと等により収益性が改善したことに加え、M&Aにかかる経費の発生が予想を下回ったこと、予想に織り込んでいた一部の経費を資産計上したこと等による。

2024年12月期における同社グループを取り巻く経済環境は、主要顧客が属する自動車産業の認証不正の影響により、厳しい状況からスタートした。年度の後半には、落ち込んだ自動車産業の生産が正常化へ向かったが、欧州や中国など海外経済の減速の影響も加わり、景況感は横ばいの状態であった。一方で、主要顧客の製品設計開発にかかる製造販売動向は、電動化や自動運転等の新規技術に関する開発意欲が依然として高く、強い需要が継続した。

このような環境の中、同社グループは中長期の収益成長の一層の加速を意図して、エンジニア及びコンサルタントの増員を加速、東日本ブランチ及び西日本ブランチを増床、中部ブランチを移転・拡張、新宿と熊本にオフィスを新設したほか、最新型の光造形機に関連する設備の増強を行う等、生産能力の拡大を推進した。また、収益に先行してエンジニア及びコンサルタントの増員を加速したことに加え、経営のスピード向上を意図した分社化や持株会社化等を目的とした管理人員の増強を行った。減益の要因は、こうした将来の成長を見据えた先行投資によるものであった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)

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