*11:40JST 注目銘柄ダイジェスト(前場):きんでん、アンリツ、クラスターTなど
きんでん<1944>:3838円(+417円)
大幅反発。先週末に25年3月期の決算を発表、営業利益は610億円で前期比42.9%増となり、従来予想の520億円を大きく上回る着地になっている。26年3月期見通しは670億円で同9.9%増の見通し。コンセンサスは590億円程度であったもよう。例年保守的な計画が目立つ中、期初からの市場想定上振れガイダンスにポジティブな見方。また、年間配当金も前期は82円から90円に引き上げ、今期は100円の計画としている。
アドバンテス<6857>:5679円(-321円)
大幅反落。先週末に25年3月期の決算を発表している。営業利益は2282億円で前期比2.8倍となり、減損を計上しながらも市場予想を上振れている。一方、26年3月期は2420億円で同6.1%増の見通しとしており、2900億円近かったコンセンサスを大幅に下振れ。本日の売り材料につながっている。なお、発行済み株式数の2.6%に当たる1900万株、700億円を上限とする自社株買いも発表、取得期間は5月7日から9月22日まで。
アンリツ<6754>:1401.5円(+122円)
大幅続伸。先週末に25年3月期の決算を発表している。営業利益は121億円で前期比35.0%増となり、市場予想を15億円程度上振れる着地になっている。また、26年3月期は150億円で同23.7%増の見通し。コンセンサスを25億円程度上回る水準であり、ポジティブな反応が優勢となる形に。通信計測事業の足元の受注好調を反映しているようだ。関税の影響は反映前とされているようだが、それを考慮してもガイダンスは想定以上と捉えられている。
信越化<4063>:4316円(+270円)
大幅続伸。先週末に25年3月期の決算を発表しているが、同時に発表した自社株買いの実施にポジティブなインパクトが強いようだ。発行済み株式数の10.2%に当たる2億株、5000億円を上限としており、取得期間は5月21日から26年4月24日まで。過去は年間1000億円程度の規模であった。なお、決算に関しては、前期営業利益実績が市場予想を100億円程度下振れ、今期第1四半期見通しも200億円程度下振れてはいる。
豊田織<6201>:16225円 カ -
ストップ高買い気配。株式非公開化を検討していることがわかったと報じられている。トヨタなどが出資する特別目的会社を立ち上げ、同社に対するTOBを実施して買収する案が浮上しているもようだ。トヨタやグループ企業の出資のほか、金融機関からの融資で買収資金を賄う方向で検討のようだ。時価総額4.3兆円に対し、買収総額は6兆円規模となる可能性があるともされており、買収プレミアムへの期待が先行する形に。
ペルセウス<4882>:417円(+29円)
急騰。新しい研究用抗体・試薬(抗GPR87抗体及び抗Exatecan抗体)を販売開始したと発表し、好感されている。GPR87はがんを判別するマーカー分子としてだけでなく、がん治療の標的分子としても研究されており、同抗体製品は研究用の抗体試薬として販売する。ADC(抗体薬物複合体)は、がん細胞を死滅させる薬剤とこれをがん細胞まで運び届ける抗体の2つの特徴をもつ複合薬物であり、次世代のがん治療薬として注目されているが、抗Exatecan抗体はADCの研究用抗体試薬として販売する。
ユカリア<286A>:1025円(+15円)
反発。25日の取引終了後に、リミックスポイントの連結子会社であるゼロメディカルの全株式を取得し、完全子会社化することを発表、好材料視されている。取得価額は7億円。ユカリアが推進する医療経営総合支援事業や、高齢者施設の入居相談・紹介や施設運営を行うシニア関連事業において、ゼロメディカルが持つ営業機能やノウハウを活用することにより、ユカリアグループ全体の営業機能を強化するとともに、医療機関に対する支援の充実や高齢者施設におけるサービスを向上につながるものと期待しているとしている。
クラスターT<4240>:307円(+80円)
ストップ高。25日の取引終了後に、25年3月期通期業績予想の上方修正を発表し、これを好感した買いが優勢となっている。経常利益を0.66億円から1.10億円(66.8%増)に上方修正した。工場の稼働率が向上したことや利益率の高い製品が好調であったこと、製造費用や販売費及び一般管理費が抑えられたことから、利益が予想を大幅に上回った。また、堅調な業績推移を受けて、従来無配としていた期末一括配当を4円とすることも発表した。
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