*07:40JST NYの視点:米4月雇用統計:ネガティブサプライズに備える
米労働省が発表する雇用統計の先行指標として注目される民間の雇用者数を示す4月ADP雇用統計は+6.2万人と、昨年7月来の低い伸びにとどまった。予想も下回った。
コンファレンスボードが発表した4月消費者信頼感指数で、エコノミストが労働市場動向を判断するうえで注視している「雇用が「十分」31.7と「困難」16.6の差」は15.1 と3月から17.5から低下。4カ月連続の低下で昨年9月来で最低となり、消費者の労働市場への自信の後退を示唆した。見通しでも消費者は雇用の減少や所得の減少を懸念していることが明かになった。消費において、労働市場への自信が支出に大きな影響を与える。
米国労働統計局が発表した3月JOLT求人件数求人件数も予想外に前月に比べ伸びが減少し、昨年9月来で最低となり、連邦職員削減の影響がデータに反映され始めた。求人件数が依然失業者総数を上回っているものの、その差は1.09万件とコロナパンデミック以来で最小となるなど、労働市場減速の兆候が見られる。4月雇用統計のエコノミスト平均予想で非農業部門雇用者数が+13.5万人と、伸びは3月+22.8万人から減速が予想されている。失業率は4.2%と、歴史的にも低い水準を維持する見込みとなっている。4月雇用統計でもネガティブサプライズに警戒される。
■4月雇用先行指標
●ADP雇用統計:+6.2万人(予想:+11.5万人、2月:+14.7万人←+15.15万人)
●コンファレンスボード消費者信頼感指数
現在の業況
雇用
十分:31.7(3月33.6、前年同月38.4)
不十分:51.7(50.3、46.1)
困難:16.6(16.1、15.5)
6カ月後
雇用:
増加:13.7 (3月16.7、前年同月12.3)
減少:32.1(28.8、19.8)
不変:54.2(54.5、67.9)
所得
増加:15.0(17.1、16.8)
減少:18.2(14.9、14.0)
不変:66.8(68.0、69.2)
■市場予想
・米・非農業部門雇用者数:予想:+13.5万人、3月:+22.8万人)
・米・失業率:予想:4.2%、3月4.2%)
・米・平均時給:前月比+0.3%、前年比+3.9%、3月:+0.3%、+3.8%)
<CS>