*08:37JST 内需関連やテーマ性のある銘柄に向かいやすい
19日の日本株市場は、やや買い先行で始まることになりそうだが、次第にこう着感が強まりそうだ。16日の米国市場は、NYダウが331ドル高、ナスダックは98ポイント高だった。下落基調が続いていたユナイテッドヘルス・グループが買われ、NYダウを押し上げる格好となった。ただし、5月のミシガン大消費者信頼感指数が予想を下回り、期待インフレ率が上昇したことが重荷となった。シカゴ日経225先物は大阪比225円高の37995円。円相場は1ドル=145円10銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い先行で始まることになりそうだが、日経225先物はナイトセッションで37800円だったため、反応は限られそうである。
米格付け会社ムーディーズ・レーティングスは16日、米国の信用格付けを最上位の
「Aaa」から「Aa1」に1段階引き下げたことで、この影響を見極めたいとする模様眺めムードが強まりやすいと考えられる。
トランプ米大統領は、今後2~3週間のうちに貿易相手国に対し新たな関税率を一方的に通知する考えを示したと報じられていることも神経質にさせやすい。日本については週後半に3回目の日米協議が開催されるため、協議進展への期待感が高まりやすいものの、他国の動向によっては手控え要因になる可能性がありそうだ。また、日本は関税措置すべての見直しを求めているが、交渉が長引く可能性もある。
先週の日経平均株価は13日に一時38494.06円まで上昇した後は利食い優勢の流れとなり、週後半にかけて200日線を割り込んだ。同線での底堅さをみせていることもあり、まずは200日線が位置する37856円辺りを上回ってくるのを見極めたいところだろう。ボリンジャーバンドの+1σに接近してきたため、リバウンド狙いの買いが入りやすい水準である。決算が一巡したことで機関投資家も動きやすくなったと考えられ、押し目狙いのスタンスで対応したいところであろう。
物色は為替が円高に振れて推移していることもあり、自動車など輸出関連は手掛けづらく、やや内需系にシフトしやすい。また、石破茂首相は18日、国際的な研究・開発競争が進む量子技術に関し、「産業化に向け戦略を抜本的に強化する」と表明。エヌエフHD<6864>、フィックスターズ<3687>、ブレインパッド<3655>、YKT<2693>などの関連銘柄には短期資金が向かいやすいだろう。
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