*07:41JST 16日の米国市場ダイジェスト:NYダウは699ドル安、半導体が重し
■NY株式:NYダウは699ドル安、半導体が重し
米国株式市場は続落。ダウ平均は699.57ドル安の39669.39ドル、ナスダックは516.01ポイント安の16307.16で取引を終了した。
半導体エヌビディア(NVDA)や受注低迷を受けた同業ASMLホールディングスの下落が重しとなり、寄り付き後、下落。その後、戻りなく、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が講演で、関税を巡る不確実性により当面金融政策を据え置く方針を再表明、さらに、関税がインフレにつながり、長期化する可能性に言及し利下げ期待が後退したため売りがさらに加速した。終盤にかけ、相場は下げ幅を拡大し、終了。セクター別ではエネルギーが上昇、半導体・同製造装置、自動車・自動車部品が下落した。
レンタカー業務などを行うハーツ・グローバル・ホールディングス(HTZ)は物言う投資家のアックマン氏が運営するパーシングスクエアが同社株19.8%保有したことが当局への報告で明らかになり、大幅高。鉱山会社のニューモント(NEM)は金価格の高騰で収益拡大期待に上昇した。
半導体メーカーのエヌビディア(NVDA)は政府が中国向けに設計したAI(人工知能)アクセラレーター「H20」チップ輸出に対する新たな規制を発表、さらに、オランダの競合ASMLが第1四半期の受注が大幅に下回ったため業績低迷懸念に大幅下落。物流サービス会社のJBハント・トランスポート・サービシズ(JBHT)は第1四半期決算で内容が予想を上回ったが、価格を巡る競争激化が警告されたほか、設備投資の見通し引き下げが嫌気され、下落した。
貨物輸送会社のCSX(CSX)は取引終了後に第1四半期決算を発表。1株当たり利益が予想を下回り、時間外取引で売られている。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:パウエルFRB議長は関税によるインフレ長期化の可能性に言及、リスクオフ
16日のニューヨーク外為市場でドル・円は142円85銭からまで上昇後、141円65銭まで下落し、141円90銭で引けた。米3月小売売上高や4月NAHB住宅市場指数の改善で一時金利上昇に伴うドル買いが強まった。そののち、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が講演で関税がインフレを押し上げ長引く可能性やFRBの目標達成が遅れる可能性を警告し、リスク回避の円買い、ドル売りに拍車がかかった。
ユーロ・ドルは1.1340ドルから1.1413ドルまで上昇し、1.1397ドルで引けた。ユーロ・円は162円28銭から161円56銭まで下落。ポンド・ドルは1.3274ドルから1.3213ドルまで下落した。ドル・スイスは0.8171フランへ強含んだのち、0.8121フランまで下落した。安全通貨としてのフラン買いが再開した。
■NY原油:堅調推移で61.83ドル、一時62.31ドルまで値上り
NY原油先物6月限は堅調推移(NYMEX原油6月限終値:61.83 ↑1.08)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物6月限は、前営業日比+1.08ドル(+1.78%)の61.83ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは59.87ドル-62.31ドル。アジア市場で59.87ドルまで下落したが、米国市場の後半にかけて62.31ドルまで上昇。ドル安を意識した買いが入った。通常取引終了後の時間外取引では主に62ドルを挟んだ水準で推移。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 37.33ドル -0.66ドル(-1.73%)
モルガン・スタンレー(MS) 107.86ドル -2.58ドル(-2.33%)
ゴールドマン・サックス(GS)499.05ドル -8.84ドル(-1.74%)
インテル(INTC) 19.23ドル -0.62ドル(-3.12%)
アップル(AAPL) 194.27ドル -7.87ドル(-3.89%)
アルファベット(GOOG) 155.50ドル -3.18ドル(-2.00%)
メタ(META) 502.31ドル -19.21ドル(-3.68%)
キャタピラー(CAT) 290.14ドル -3.29ドル(-1.12%)
アルコア(AA) 25.07ドル +0.39ドル(+1.58%)
ウォルマート(WMT) 91.19ドル -2.78ドル(-2.95%)
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