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【注目トピックス 市況・概況】新興市場見通し:グロース250指数は3週間ぶりの高値水準を回復

*14:17JST 新興市場見通し:グロース250指数は3週間ぶりの高値水準を回復
■個人投資家の心理が上向く

今週の新興市場は上昇。同時期の騰落率は、日経平均が+3.40%だったのに対して、グロース市場指数は+5.84%、グロース市場250指数は+6.10%。米トランプ政権の関税政策を巡って、米国と日本の交渉が始まり、過度な警戒が和らいだ。日経平均が1000円単位で急騰と急落を繰り返した先週に比べると落ち着きをみせたことで、新興市場においても値ごろ感からの買い戻しの動きが出ていたようだ。週末のグロース250指数は続伸、3月27日以来、約3週間ぶりの水準を回復した。同日の日経平均が上昇したことを受け、個人投資家の心理が上向き、終日堅調な展開が続いた。

時価総額上位銘柄では、Synspective<290A>が連日の上場来高値更新となり、週間で+23.8%となった。米国安全保障指導者に教育を行うNDU(国防総合大学)で学ぶ全米軍種、ホワイトハウス等の関係者が、同社の小型SAR衛星量産工場「ヤマトテクノロジーセンター」に来訪したとの発表が材料視された。iPS細胞関連の好材料や経口型肥満症治療薬の良好結果など新薬関連のニュースが相次ぎ、創薬株の一角に買いが波及し、サンバイオ<4592>は+32.9%、ジーエヌアイグループ<2160>は+23.2%となった。

時価総額上位銘柄以外では、国産ハイブランド冷食「旬をすぐに」の販売エリア拡大の発表が相次いだファンデリー<3137>がストップ高を交えての急騰。株主優待制度を導入すると発表したプロディライト<5580>のほか、ZenmuTech<338A>、フライヤー<323A>が週間で50%を超える上昇。一方で、ベースフード<2936>、ロゴスホールディングス<205A>、グロービング<277A>の弱さが目立った。

■新興市場への資金流入が目立つ

今回の初の日米関税交渉について、トランプ米大統領は「生産的だった」「大きな進展があった」とSNSに投稿し、ベッセント米財務長官も関税交渉を評価したコメントをSNSに投稿している。18日に来日したグラス新駐日米大使も空港で記者会見を行い、日米交渉協議について「交渉はまとまる」と楽観的な見解を示した。来週は、引き続き米中貿易摩擦の激化を警戒しつつも、相互関税をめぐる軽減措置への思惑が高まり、物色意欲は強まろう。4月18日の東証プライムの売買代金は今年最低だったが、グロース250の売買代金は3月18日以来の水準に膨れるなど、新興市場への資金流入が目立つ。

個別では、HTCの全株式を取得し子会社化すると発表したSYSホールディングス<3988>のほか、25年3月期業績予想を上方修正したパーカーコーポレーション<9845>、安永<7271>、フォースタートアップス<7089>が注目される。

来週は、22日に電力および環境価値取引プラットフォーム「DGP(デジタルグリッドプラットフォーム)」の運営や分散型電源のアグリゲーションサービスおよび脱炭素関連学習コンテンツを提供するデジタルグリッド<350A>、24日にブティック型フィットネススタジオの運営を手掛けるLIFE CREATE<352A>が東証グロース市場に、25日にエレベーターなど昇降機設備の保守、管理を行うエレベーターコミュニケーションズ<353A>が札証アンビシャスに上場する。

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