*17:25JST 欧米為替見通し: ドル・円は伸び悩みか、米中対立回避も今週の重要イベントを見極め
28日の欧米外為市場では、ドル・円は伸び悩む展開を予想したい。米中貿易摩擦の激化懸念は後退し、ドルへの買戻しが入りやすい。一方、今週の日銀金融政策定会合や米雇用統計など重要イベントを見極め、ドルの過度な上昇は抑制されそうだ。
前週末に発表された米ミシガン大学消費者調査で1年先の期待インフレ率が高止まり、高関税政策による物価の高止まりが意識された。ただ、信認低下の金利安・ドル安の基調は継続。一方、米中の貿易摩擦解消に向けた歩み寄りが好感され、株高・円安も進んだ。ユーロ・ドルは1.1330ドル台から1.1380ドル台に、ドル・円は143円30銭付近から144円付近にそれぞれ浮上した。週明けアジア市場は日本株高で円売り先行も、国内勢のドル売りが強まった。
この後の海外市場は米中貿易協議への期待感を背景に、安心感によるドル買いが続く。半面、トランプ政権に対する信認は後退し、ドルの重石となるだろう。他方、明日29日発表のJOLTS求人件数や消費者信頼感指数は悪化が予想され、スタグフレーション懸念によりドル買いは抑制される見通し。今週末に向け日銀金融政策決定会合や米雇用統計を見極める展開となれば、ドル買いは慎重。一方、日米関税協議でドル高・円安是正の思惑は根強く、ドル・円は一段の上昇は想定しにくい。
【今日の欧米市場の予定】
・23:30 米・4月ダラス連銀製造業活動(予想:-14.1、3月:-16.3)
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