*20:05JST ギックス---3Qも2ケタ増収、さまざまな施策により新たなビジネスモデルの確立に向けて強力に推進
ギックス<9219>は30日、2025年6月期第3四半期(24年7月-25年3月)連結決算を発表した。売上高は前年同期比10.3%増の17.96億円となり、2桁成長を記録した。一方で、成長投資や一部プロジェクトのコスト増の影響を受け、営業損失は1.10億円(前年同期は1.86億円の利益)、経常損失は1.10億円(同1.85億円の利益)、親会社株主に帰属する四半期純損失は0.99億円(同1.20億円の利益)となった。
同社は現在、中長期的な企業価値向上に向けたビジネスモデルの転換を推進しているという。2024年10月には、ANAグループの新ブランド「AirJapan」を運航するエアージャパン(ANAホールディングス<9202>完全子会社)に対し「レベニューマネジメント高度化伴走支援」サービスの提供を開始。また、新潟県津南町とは地域活性化推進パートナーシップを締結した。
行動データで顧客を理解するマーケティングツール「Mygru」においても導入事例が広がっており、2024年8月には神戸市において、都市OSを活用した「子育て支援スタンプラリー」に活用されたほか、日本航空<9201>の公式アプリ「JALマイレージバンクアプリ」内のキャンペーンツールとしても活用されている。
さらに本年3月には、これまでの「Data-Informedを企業内に浸透させるための仕組み」に関する取り組みを集約し、企業内でのデータ活用の仕組みを体系化したフレームワーク「Adaptable Data System:ADS(アッズ:変化に適応可能な仕組み)」を構築。加えて、より「顧客理解」領域に特化した「ADS for Customer Understanding(CU/ADS)もリリースし、サービス領域の拡大を進めている。
成長戦略の一環として、非連続な成長を目指したM&Aも展開。2024年8月にはGROWTH VERSEへの資本業務提携を締結するとともに、続く9月にはフォトコンテストサービス「Camecon(カメコン)」の事業を譲受した。これらの取り組みは売上成長に寄与したものの、一部大規模プロジェクトでのコスト超過によりリソース投下が必要な状況が発生。他プロジェクトへの投下工数の減少が、増収幅の抑制要因となった。また、当該プロジェクトが直接的・間接的に営業利益・経常利益にマイナスの影響を与えた。さらに、「Camecon」サービスの事業譲受に伴い発生したのれんについて、将来の収益性見直しを含め慎重に検討をした結果、当第3四半期において減損損失を計上することとなった。
なお、2025年6月期通期の連結業績予想は、4月25日に発表した修正見通しを据え置いており、売上高は前期比8.6%増の23億円、営業損失は1.8億円、経常損失は1.8億円、親会社株主に帰属する当期純損失は1.4億円を見込んでいる。
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