以前、〈投資信託のベンチマークに潜む“罠” 見るべきポイントは「配当込み」かどうか〉という記事でも紹介したように、ベンチマークが配当込みで表示されているかどうかも要チェックです。配当抜きのベンチマークより優秀であっても、指数に勝っているとは言えません。投資家に正しい情報を提示するという意味でも、配当込みでベンチマークを記しているアクティブ投信のほうが誠実です。
いずれにしろアクティブ投信選びは、いろいろな注意点があり、コストのみの比較で選べるインデックス投信より難易度が高くなります。
当たった場合のリターンはインデックス投信より何倍も大きい可能性もありますが、逆になったときのダメージは計り知れません。ましてやマイナスが出たときになんのメリットもないNISA枠で買うなら、より一層の注意が必要です。
日本株が注目されている今こそ、パフォーマンスのよいアクティブ投信をポートフォリオに組み入れたいところ。ただしアクティブ投信選びには、いろいろな注意点があります。そうした意味で、あれこれ考えるのがめんどくさい人は、インデックス投信が無難です。アクティブ投信を組み入れる場合は、資産運用のサテライトとして全体の2割以内に収めるくらいがベターではないでしょうか。
《本日のまとめ》
・じつは日本株のアクティブ投信は、海外のアクティブ投信より優秀
・日本株においてはインデックス投信よりアクティブ投信のほうが勝ちやすい側面も
・日本株のアクティブ投信は、ポートフォリオの2割以内に
【プロフィール】
藤川里絵(ふじかわ・りえ)/個人投資家・株式投資講師・CFPファイナンシャルプランナー。2010年より株式投資をはじめ、主に四季報を使った投資方法で、5年で自己資金を10倍に増やす。普通の人が趣味として楽しめる株式投資を広めるため活動し、DMMオンラインサロン「藤川里絵の楽しい投資生活」を主宰。本稿の関連動画がYouTubeにて公開中。