その世界の投資マネーが押し寄せると予想されるタイミングで、日本に“新しい市場”が生まれる。
東証は2022年4月4日、これまでの1部、2部、マザーズ、ジャスダックの市場区分を再編し、最上位に海外投資家を呼び込める大企業からなる「東証プライム市場」を開設する(その下に中堅企業の「スタンダード市場」、新興企業の「グロース市場」を置く)。前出の平野氏が語る。
「これまでは2部上場の企業の中にも1部より時価総額が大きい企業があるなど、基準が曖昧でわかりにくかった。東証の市場再編で時価総額が大きい一流企業がプライム市場に上場することになり、海外投資家にもわかりやすくなる。東証がニューヨーク市場など世界のマーケットと肩を並べて海外投資家を呼び込む準備が整うわけで、4月4日は日経平均が3万4000円に向かう大きなインパクトを与える日になると言えるでしょう」
2022年4月4日は、コロナ下で企業業績がなかなか回復せず、金融緩和しても物価上昇が1%以上にならない“経済成長から見離されたデフレ国家”と笑われていた日本が、世界に向けて「勝利宣言」する日になる。
※週刊ポスト2021年11月12日号