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FiscoNews

【ランチタイムコメント】日経平均は反発、一時マイナス圏転落も持ち直す

*12:15JST 日経平均は反発、一時マイナス圏転落も持ち直す
 日経平均は反発。83.49円高の36863.15円(出来高概算8億5100万株)で前場の取引を終えている。

 前日7日の米国株式市場は反発。ダウ平均は284.97ドル高の41113.97ドル、ナスダックは48.50ポイント高の17738.16で取引を終了した。検索グーグルを運営するアルファベット(GOOG)の下落に押されるなか、トランプ大統領が通商交渉のために対中関税率を引き下げることはないとの姿勢を示すと売り材料となった。ただ、連邦準備制度理事会(FRB)が連邦公開市場委員会(FOMC)で予想通り政策金利の据え置きを決定、見通しの不透明性に言及も経済が引き続き堅調との見解を示し買いが再開した。終盤にかけて、大統領がバイデン政権時代の人工知能(AI)半導体輸出規制を撤廃すると発表し、ナスダックもプラス圏に回復した。

 昨日の米株式市場で主要指数が上昇したなか、8日の日経平均は83.72円高の36863.38円と反発して取引を開始した。中でも、主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が1.74%上昇と、ダウ平均やナスダックに比べ上昇率が大きく、東京市場で半導体関連株などの株価を支える要因となった。また、外為市場で円安・ドル高に振れたことが市場の安心感となった。

 一方、日経平均は昨日小幅に下落したが、TOPIXは昨日で9日続伸となっており、目先的な高値警戒感を指摘する向きがあるなか、心理的節目の37000円に近づく場面では利益確定目的の売りや戻り待ちの売りが出ている。前場中ごろに一時マイナス圏に転落したが、前引けにかけて持ち直した。

 個別では、ディスコ<6146>やアドバンテスト<6857>などの半導体関連株のほか、レーザーテック<6920>、フジクラ<5803>、川崎汽船<9107>、IHI<7013>、ディーエヌエー<2432>などが上昇した。ほか、塩野義製薬<4507>が実施するTOB価格へサヤ寄せの動きとなった鳥居薬品<4551>、第1四半期大幅減益も堅調な受注推移などで安心感が広がったDMG森精機<6141>が急騰、ノジマ<7419>、イオンファンタジー<4343>、横河電機<6841>などが値上がり率上位となった。

 一方、みずほ<8411>や三井住友<8316>などの一部の金融株が軟調に推移。また、ソニーグループ<6758>、日立<6501>、トヨタ自動車<7203>、郵船<9101>、ソフトバンクグループ<9984>、三菱商事<8058>などが下落した。金融庁が行政処分を検討と伝わったネクステージ<3186>が大幅安、日本ライフライン<7575>、インテリジェント ウェイブ<4847>、ジャパンディスプレイ<6740>などが値下がり率上位となった。

 業種別では、サービス業、証券・商品先物取引業、非鉄金属などが上昇した一方で、海運業、保険業、陸運業などが下落した。

 後場の日経平均株価は、上値の重い展開が継続するか。今日はトヨタ自動車が決算発表を予定しており、今期業績見通しなどを見極めたいとして積極的な買いを手控える向きもある。GW前は決算発表に対するポジティブな動きが散見されており、直近も投資家のリスク回避の姿勢は後退しつつある。

 また、東証プライム上場銘柄のうち55%が相互関税発表前の日本時間4月2日の水準を回復した、と日本経済新聞が報じており、25年3月期企業決算が想定以上に堅調で景気に楽観的なムードが市場に漂っているようだ。ただ、二転三転するトランプ米大統領の言動に振らされる地合いは変わっていないか。FRBのパウエル議長は利下げに踏み切る判断には慎重で、FRBの金融政策の遅れに対する指摘の声も上がっており、過度に楽観することなく引き続き注意深く相場動向を見守りたい。

<AK>

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