*08:23JST 15日の米国市場ダイジェスト:NYダウは271ドル高、PPIを受けた金利安が下支え
■NY株式:NYダウは271ドル高、PPIを受けた金利安が下支え
米国株式市場はまちまち。ダウ平均は271.69ドル高の42322.75ドル、ナスダックは34.49ポイント安の19112.32で取引を終了した。
小売り企業数社が関税による影響に懸念を表明したため、警戒感に寄り付き後、下落。その後発表された小売売上高は伸びが鈍化したものの予想を上回ったため景気減速懸念が緩和、さらに、生産者物価指数(PPI)も予想外に低下し、関税によるインフレ上昇懸念が後退した。金利低下を好感し、ダウは上昇に転じ、終盤にかけ上げ幅を拡大。一方で、ナスダックはプラス圏を維持できず、まちまちで終了した。セクター別では電気通信サービスが上昇した一方、自動車・自動車部品が下落。
靴小売りのフット・ロッカー(FL)はスポーツ用品小売りのディックス・スポーティング・グッズ(DKS)と24億ドル規模の同社買収で合意し、上昇。ディックス・スポーティング・グッズ(DKS)は下落した。航空機メーカーのアーチャー・アビエーション(ACHR)は2028年のロスアンゼルスオリンピックで公式にエアタクシーを提供することが発表され、上昇。
ソーシャルメディアのフェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ(META)は旗艦人工知能(AI)「ビヒーモス」の発表を先送りするとのウォ―ルストリート・ジャーナル紙報道を嫌気し、下落。ディスカウント小売のウォルマート(WMT)は第1四半期決算で増収・増益を計上したが、関税による値上げ開始する見通しが嫌気され、下落。管理医療会社のユナイテッドヘルス・グループ(UNH)は高齢者向け公的医療保険プロブラムのメディケアを巡る不正疑惑で司法省が捜査中との報道や、ダウ工業株30種平均の構成銘柄から外される可能性が懸念され、大幅安。
半導体関連企業のアプライドマテリアルズ(AMAT)は取引終了後に四半期決算を発表。純売上が予想を下回り、時間外取引で売られている。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:米4月PPIは予想外の低下、長期金利低下でドル反落
15日のニューヨーク外為市場でドル・円は146円25銭へ上昇後、145円42銭まで下落し、145円68銭で引けた。米4月小売売上高が予想を上回ったほか失業保険申請件数も引き続き低水準にとどまり労働市場の底堅さを証明したためドル買いが優勢となったのち、米4月生産者物価指数が予想外のマイナスに落ち込んだほか、4月鉱工業生産や5月NAHB住宅市場が予想を下回り、長期金利の低下に伴うドル売りに転じた。
ユーロ・ドルは1.1223ドルへ上昇後、1.1170ドルまで下落し1.1184ドルで引けた。ユーロ・円は163円60銭まで上昇後、162円75銭まで下落。ポンド・ドルは1.3320ドルへ上昇後、1.3259ドルまで下落した。ドル・スイスは0.8390フランから0.8346フランまで下落した。
■NY原油:続落で61.61ドル、一時61ドルを下回る
NY原油先物6月限は続落(NYMEX原油6月限終値:61.61 ↓1.53)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物6月限は、前営業日比-1.53ドル(-2.42%)の61.62ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは60.47ドル-62.91ドル。米中貿易協議の進展を受けた買いは一巡し、ロンドン市場で60.47ドルまで値下がり。米国市場では62.04ドルまで反発し、通常取引終了後の時間外取引では主に61.80ドル を挟んだ水準で推移した。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 44.38ドル -0.36ドル(-0.80%)
モルガン・スタンレー(MS) 132.51ドル +1.47ドル(+1.12%)
ゴールドマン・サックス(GS)615.90ドル +4.30ドル(+0.70%)
インテル(INTC) 21.55ドル +0.03ドル(+0.13%)
アップル(AAPL) 211.45ドル -0.88ドル(-0.41%)
アルファベット(GOOG) 165.40ドル -1.41ドル(-0.84%)
メタ(META) 643.88ドル -15.48ドル(-2.34%)
キャタピラー(CAT) 349.81ドル +0.15ドル(+0.04%)
アルコア(AA) 28.67ドル -0.94ドル(-3.17%)
ウォルマート(WMT) 96.35ドル -0.48ドル(-0.49%)
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