IPOでの成功も多いDAIBOUCHOU氏
衆院選での自民党大勝を受けて日経平均株価が史上最高値を更新し、市場は活況に沸いている。投資意欲が掻き立てられる状況だが、個人投資家はどのように市場と向き合えばいいのか。今回は株高ムードの追い風を受ける新規上場株(IPO)に注目し、そのメリットや有望株の見分け方について、資産10億円超のDAIBOUCHOU氏に聞いた。
DAIBOUCHOU氏は割安成長株への超分散投資で元手200万円から10億円を達成した。なかでもIPO投資は手堅く稼げる手段として活用してきた。IPOは上場前の「公開価格」が割安に設定されているケースが多く、公開価格で購入して上場直後の「初値」が高くついた段階で売れば労せずして利益を得ることができるという。
「新規上場時はまだ評価が定まっていないため、割安な状態で上場する銘柄を拾えることがあります。たとえば2024年12月に上場した半導体メモリ大手のキオクシアホールディングス(東証プライム・285A)は、割安だと思ったので試しに買ってみたところ、半導体メモリのニーズの高まりを受けて、昨年の後半から一気に株価が高騰。上場時から10倍以上に跳ね上がり、市場の話題をさらいました。私は取得価格から1.5倍くらいになった時点ですべて売ってしまいましたけどね。
同じく、2024年11月に上場した不動産株のククレブ・アドバイザーズ(東証グロース・276A)も上場したての頃に買いましたが、昨年、株価が購入時から8倍ぐらいまで上がりました。頃合いを見て利益確定し、素晴らしい成果を得ることができました」(DAIBOUCHOU氏、以下同)
IPO投資の落とし穴
ただ、上場後の初値が高くついたり、しばらく上昇基調が続いたとしても、やがて株価が下落していくというケースも少なくない。
「上場時は話題性もあるし、積極的にトレードされるので高値になりやすいのですが、トレーダーは次々と新たなIPO銘柄に手を出していくので徐々に退場していきます。また、ロックアップ(※大株主や経営陣などが上場後の一定期間、保有する株式を売却できないようにする規制)の解除後に大株主が大量に株を売却すると、上場したばかりで知名度が低いため買う人がおらず、需給バランスが崩れて株価が下がるというケースもままあります」
上場後の下落による損失を極力減らし、勝算を高めるために有効なのが「セカンダリー投資」と呼ばれる手法だ。DAIBOUCHOU氏自身も実践しているという。
「本当に成長が期待できる優良企業であれば、上場後に株価の低迷が続いたり、需給バランスが崩れて株価が下落に転じたとしても、その後の好決算や業績の上方修正、IR活動の強化、優待新設などの材料によって株価も見直されていく。上場後、安くなったタイミングで買っておいて、V字回復を狙うというのが『セカンダリー投資』です。成果が出るまでにある程度の時間はかかりますが、構造的に非常に良い手法だと思いますし、私自身もIPO投資をする際はそのような形が多いですね」
具体的には今、セカンダリー投資でどういった銘柄が注目なのか。関連記事『元手200万円→資産10億円超のDAIBOUCHOU氏「セカンダリー投資」でV字回復狙いの4銘柄を紹介 上場後に割安で放置されたAIを支える裏方企業など、お宝株の魅力を解説』では、最近IPOした企業の中からDAIBOUCHOU氏が厳選した4銘柄を紹介している。
【プロフィール】
DAIBOUCHOU/1973年生まれ、東京都在住。各企業の財務諸表分析を中心とした、割安成長株への超分散投資を得意とする。2000年の会社員時代に200万円の元手から株式投資を始めて、約4年で「億り人」になる。その後、安定重視の中長期投資にシフトして、資産10億円を達成。著書に『バリュー投資の億り人が教える 新NISA「成長投資枠」で1億円: 10日で学ぶ10年10倍株の探し方』(東洋経済新報社)など。
Xアカウント:https://x.com/DAIBOUCHO
