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2.6人に1人が国の奨学金を活用も実質は学生ローン、リスクに注意

初年度は私立文系で平均約114万6819円かかる(写真は早稲田大学)

初年度は私立文系で平均約114万6819円かかる(写真は早稲田大学)

 教育費は家計の大きな負担だ。特に大学にかかる費用は桁違い。例えば、初年度に納める費用の平均は、国立で約81万7800円、私立文系で約114万6819円、私立理系だと約150万1233円にもなる(※大学の初年度に納める費用は、2017年度の文部科学省令による標準額および、文部科学省『平成26年度私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均調査』より。いずれも昼間部の場合)。

 忘れてはならないのは、これに加え、入学までもかなり出費があるということ。受験料は私大の場合、1学部約2万5000円程度、4校も受ければ10万円を超える。今春、子供が大学に入学したというファイナンシャルプランナーの大木美子さんは、

「入学式用のスーツや靴、交通費など思ってもいなかったお金がかかりました」と話す。

 ざっと試算しただけでも、大学に4年間通えば、1000万円以上かかるのがわかる。

2.6人に1人が国の奨学金を活用

 そんな家計の負担を少しでも減らそうと、今や多くの人が「奨学金」を活用している。日本でもっとも利用されているのが、文部科学省の独立行政法人「日本学生支援機構」の奨学金で、貸与割合は2.6人に1人(2015年調べ)。

 中でも第二種奨学金(貸与型・有利子)は、条件が比較的ゆるいため、手軽に利用されている。しかし、使い勝手がよいからこそ、思わぬ落とし穴に注意したい。というのも近年、経済や雇用状況の悪化で、奨学金の返還が滞る人が増えているのだ。

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