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塩野義製薬 (4507):抗HIV新薬の成長で4期連続最高益更新へ

2015年7月20日 19:00

抗HIV新薬の販売拡大でロイヤルティ収入増加

塩野義製薬は抗生物質で首位。感染症領域・及び疼痛・神経領域に強みのある製薬会社です。高脂血症薬が大型化し、現在主力製品となっています。

実は同社には現在、2つの懸念点があります。1つは同社に限ったことではありませんが、日本国内の製薬会社が2014年4月に実施された業界平均2%台半ばの薬価改定、後発医薬品促進策のマイナスの影響をうけていることです。

もう1つが現在主力の高脂血症薬のクレストールについて、2015年3月期売上高はパートナーのアストラゼネカ社と合わせて1000億円となりましたが、今後、ロイヤルティ収入が減少していく見通しであることです。というのも、来年7月に、米国特許切れが問題とされていましたが、契約の枠組みを見直し、2023年まで延長する一方、2014年~2016年にかけてのロイヤリティー料率を数%縮小することが決まったためです。

しかし、2015年3月期は減収でありながらも、同社の株価は上昇しています。これは、主力の高脂血症治療薬「クレストール」に代わる成長エンジンになることが期待されているHIV治療薬が販売されたためです。

このHIV治療薬はHIV(ヒト免疫不全ウイルス)インテグラーゼ阻害剤の「テビケイ(一般名:「ドビテグラビル)」とドビテグラビルを含む配合剤「トリーメク」です。この薬はHIVウィルスが複製コピーされることを防ぎます。

「テビケイ」は、英グラクソ・スミスクライン(GSK)と共同開発され、米国、欧州、日本の他、その他6か国で承認を取得しました。2013年から欧米で発売され、米国では初回治療の推奨薬に指定され発売後半年でHIV市場でのシェアは1割を超えました。また、日本でも、希少疾病医薬品に指定されています。同薬は、服用のしやすさ(1日1回、食事の有無に関係しない、小型薬1剤の服用でよい)と、耐性ウイルスの発現の低さや有効性が市場で高く評価されています。

その結果、GSK の2014年業績において、HIV領域では、子会社であるViiV Healthcareが引き続き好調で、「テビケイ」と「トリーメク」の売上高は15%増の合計3億3900万ポンド(1ポンド=193円で計算すると、約654億円)と大幅に伸長しました。発売後当初の予想を上回るペースで推移した、としています。

このようにクレストールから得られるロイヤリティー収入の減速が見られますが、デビケイ及びトリーメクが、これに代わる今後大型成長ドライバーとして期待されているのです。

2015年3月期は3年連続最高益を更新

2015年3月期の業績は、売上高が5.4%減の2739億9100万円、営業利益が18.6%減の503億6500万円、経常利益が25.2%増の778億8000万円、当期純利益が8.5%増の440億6000万円となり3年連続最高益を更新しました。

売上高の内訳

1、国内医療用医薬品: 4.1%減の1614億円(内436億円が高脂血症薬のクレストール。前年比6.1%増)
2、ロイヤリティー収入: 14.2%減の607億円(内474億円が高脂血症薬のクレストール。前期比27.8%減)。
3、輸出・海外子会社: 15.8%減287億円。米国における婦人科系治療薬「オスフィーナ」(=一般名「オスペミフェン))の販売は着実に増加しているものの、前期実施の品目売却により減収となりました。今後もオスフィーナの販売拡大がカギとなってきます。
4、受託製造:86.4%増の156億円
5、一般用医薬品:1.1%増の46億円
6、その他:19.6%減の31億円

今期も4期連続最高益更新の見通し

2016年3月期の通期計画では、売上高が8.0%増の2960億円、営業利益が43.9%増の725億円、経常利益が10.9%減の280億円、当期純利益が18.0%増の520億円としています。

「テビケイ」「トリーメク」のグローバル販売拡大により、2016年3月期のロイヤリティー収入は、37.3%増加し、833億円となる見込みです。中期計画では、2018年3月期には、売上高5000億円、経常利益1250億円、ROE15%を目指します。

最後に、現在開発中の治療薬の中でもポジティブニュースがあったものを紹介したいと思います。

アルツハイマー型認知症治療薬

アルツハイマー型認知症治療薬BACE阻害剤(JNJ-54861911)においては、今年フェーズⅡ/Ⅲ試験が開始されました。エーザイ/バイオジェンの先行薬が既にある老人斑を除去するのに対して、同社の薬は、脳内に老人斑が生成・蓄積するのを防ぐといった違いがあります。これらは併用することによって高い効果が期待できるとされます。

便秘治療(OIC)治療剤「Naldemedine」(S-297995)

オピオイド投与(がん性疼痛を除痛する薬で副作用に便秘)による便秘治療剤。先行薬「movantik/movanting」(アストラゼネカ/第一三共が発売)に対して投与量が少ない点で優位としています。一本目臨床フェーズ第三試験の速報によると、プラセボ(治験において治療効果のないものを投与した被験者)群を上回る結果が発表されました。承認申請を2017年3月期第1四半期から2016年3月期中に前倒しする方針。

株価

株価は2014年下半期以降、50日移動平均線がサポートラインとなり、堅調に上昇しているところです。できれば50日移動平均線まで調整するのを待って購入を検討できれば面白いと思います。

ここには書けない特注銘柄につきましては日本株通信 やトレード通信をご覧下さい。

戸松信博 プロフィール

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