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朝日インテック(7747):収益基盤拡大と利益率改善に期待

朝日インテック(7747)市場平均予想(単位:百万円)

企業概要

 同社は「ガイドワイヤー」を中心としたカテーテル治療用医療機器を手掛ける医療機器メーカーで、ガイドワイヤーでは世界トップシェアを誇ります。

 欧米製品が幅をしめる医療機器市場でトップシェア製品を出している日本企業という点でも注目したい。産業用ステンレスワイヤから出発した同社は、産業用で培ったステンレス素材の加工技術を基盤に、素材研究から製品に至るまでの一貫体制による現場主義を強みとしています。

 素材にまで立ち返っての研究開発が可能であることが、市場ニーズに対応した高度技術や製品開発の成功の源になっています。ここが部品は外注して組み立てを自社でやる他社と違うところであり、同社にしかできない強みと言えます。

 そうして開発した技術では、トルク技術をはじめとする4つのコアテクノロジー技術が基盤となっています。さらにM&Aや事業提携によって新技術を導入しており製品ラインナップの拡充や事業領域の拡充進められています。事業領域はこれまで主力としてきた循環器系から脳や手足の抹消系にまで拡大を進めており、収益基盤が拡大しています。

注目ポイント

 足元の業績は好調で、国内外ともに、そして循環器系非循環器系ともに好調に推移しています。見通しも明るく、今後米国での直販体制への転換や、日本で急速にシェアを拡大させた新製品の海外展開、中国での市場シェア上昇の進捗などが売上拡大と利益率改善の余地を生み出しています。

 株価指標PERは他の医療機器メーカー(テルモの24倍やシスメックスの46倍)より高い水準にありますが、以上の事柄を考慮すると同社は長期的かつ安定的なEPS成長が期待でき、株価には上昇余地があると見ています。

<注目点>
・カテーテル治療用医療機器のリーディングカンパニー
・PTCA(経皮冠動脈形成手術)ガイドワイヤーで世界シェアトップ
・産業用ワイヤーで培った高度技術を医療用機器に応用し成功
・保有する4つのコア技術にM&Aで技術を補完
⇒製品ラインナップ拡充、事業領域拡大⇒収益基盤拡大へ
・素材から開発、製造までの一貫体制を強みに、高精度製品を開発
・直販体制進め、利益率改善。営業利益率は30%の高水準へ
・18/6期上半期業績は増収増益、循環器系非循環器系ともに好調
・欧州・中国での市場シェア拡大で、特需なくしても業績好調を見込む
・米国のガイドワイヤー事業の直販化による利益率上昇を期待
・中国でのシェア上昇の継続による売上増を期待
・新製品の海外展開本格化による収益基盤拡大を期待
・財務健全:自己資本比率74.7%、実質無借金経営

【PROFILE】戸松信博(とまつ・のぶひろ)1973年生まれ。グローバルリンクアドバイザーズ代表。鋭い市場分析と自ら現地訪問を頻繁に繰り返す銘柄分析スタイルが口コミで広がり、メルマガ購読者数は3万人以上に達する。『日本人が知らなかった海外投資 米国株』他、著書多数。最新の注目銘柄、相場見通しはメルマガ「日本株通信」にて配信中。

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