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円高牽制発言で注目集める「為替介入」とは何か?

円相場は年初の1ドル=120円から大きく円高に進み、2月11日には一時1ドル=110円台という1年3か月ぶりの円高水準にまで急伸した。しかしながら同日、110円台から急反発し113円台に回復したため、市場関係者の間では「政府・日銀による円売り・ドル買い介入が実施されたのではないか」との憶測も出ている。

実際、安倍晋三首相と日銀の黒田東彦総裁は、12日、首相官邸で会談し、国際金融情勢や日銀のマイナス金利政策について意見を交換している。また麻生太郎財務相も、円高ドル安の急激な進行について「必要に応じて適切に対応していく」と述べるなど、円高の動きを牽制している。

では、ここで注目を集めている「為替介入」とはどういうものなのだろうか。日銀のホームページでは、以下のように解説されている。

〈為替介入(外国為替市場介入)は、通貨当局が為替相場に影響を与えるために、外国為替市場で通貨間の売買を行うことで、正式名称は「外国為替平衡操作」といいます。為替介入の目的は、為替相場の急激な変動を抑え、その安定化を図ることです。〉

元三和銀行で外為ディーラーとして長く活躍した、バーニャマーケットフォーカスト代表・水上紀行氏が解説する。

「介入といえば『日銀の介入』と呼ばれることもありますが、正しくは『政府・日銀による介入』です。ここでいう政府とは財務省で、この財務省が介入を実施するかの決定権限を持っています。

そして表向き、市中銀行への介入を実行するのが、日銀です。つまり財務省が日銀に、介入の方向、介入金額、介入のタイミングなどをすべて指示し、それにしたがって実行するのが日銀だということです」

こうした理由から、介入が実行されたかどうかの有無について、日銀・黒田総裁の発言のみならず、安倍首相や麻生財務相らの発言が大きな注目を集めているわけだ。

なお、政府・日銀による介入が秘密裏に実行されることを「覆面介入」と呼ぶ。それでは実際に介入は実行されたのだろうか。水上氏が続ける。

「一時的とはいえ、今回10円ほどのドル安・円高に進みましたが、まだ、今の水準で介入が入ったと分析するのは早計ではないでしょうか。昨年、黒田総裁が1ドル=124円台で円安牽制発言をしたことから125円が当面の円安の限界『黒田シーリング』と呼ばれており、そのわずか15円下のところで介入が出るというのは、ちょっと考えにくいと思います」

仮に覆面介入が実行されていた場合、その有無や金額は、月末に日銀が公表する「日銀当座預金増減要因と金融調節」や、財務省が発表する「外国為替平衡操作の実施状況」によって明らかになる。

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