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気遣いのつもりでも「いい人を紹介するよ」がNGの理由 令和の時代にコンプライアンスという“配慮”が求められるようになった経緯

多様性の時代、性にかかわる話題はNGに

 結婚・出産・恋人の有無など性的なことにかかわる話題は、職場ではもちろん、仲間内でもセクシュアルハラスメント(以下・セクハラ)というコンプライアンス違反に該当する。

 例えば未婚の女性に「いい人を紹介するよ」などと言うのは、気遣いを見せているつもりかもしれないが、内容的にはセクハラに該当する。悪気がなければいいわけではない。これらの話題がNGとなったのは、2010年頃から普及した“多様性”の考え方が関係していると、社会学者の田中俊之さんは言う。

「多様性とは、性別、年齢、人種、国籍、性的指向、肉体的・心理的能力にとらわれず、その人の“ありのまま”を認めようという考え方。そのための配慮がない言動は、非常識と思われます」(田中さん)

自分の価値観を人に押し付けない

「学習で行動は変えられますが、20代までに植え付けられた価値観は、なかなか変えられません」

 と、心理カウンセラーの石原加受子さんは言う。

 私たちが非常識だといわれる言動をしてしまうのは、それが当たり前だった時代を生きてきたのだから仕方がない面もある。昭和の価値観がすべて悪いわけではない。しかし、社会でトラブルを起こさず生きていくには、いまの価値観に対応しないといけない。

「そのためには、自分の価値観や常識こそ正しいと人に押し付けないことが大切です」(石原さん)

 特にセクハラなど、ハラスメント関連の価値観は相手との関係性や状況で変わるので、境界線を決めるのは難しい。だからこそ、自分の価値観が古いということを常に念頭に置き、状況に合わせて“配慮”し続けるしかない。自分の言動で相手がどう思うか、さまざまな可能性を考える──そういう時代に私たちは生きていると思った方がいい。

※女性セブン2024年4月18日号

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