住まい・不動産

移住者続出の北海道東川町は何が凄い? 子育て世帯も「何も不安ない」

東川小学校の校舎内。廊下側に面する壁がすべての教室になく、開放的な空間で授業を受けられる

東川小学校の校舎内。廊下側に面する壁がすべての教室になく、開放的な空間で授業を受けられる

 都市部から地方への移住希望者が増加している昨今。地方自治体も移住者の受け入れ態勢を整えている。そのなかで、移住者獲得に成功している自治体といえば、北海道上川郡東川町が有名だ。旭川空港から車で10分程度という好立地でありながら、北海道で唯一、上水道がなく、雪解け水の地下水のみで町中が生活している。

 1993年には6000人台だった町の人口は、現在は8300人に回復。そのうち300人は、2015年10月に全国で初めてできた町立日本語学校に通う留学生で、残り8000人の54%は移住者だ。

東川町の分譲住宅地「グリーンヴィレッジ」は90区画が完売

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 町内で小麦粉不使用のカレー店『自由カ(口へんに“加”)哩』を営む関眞宏さん(44才)、奈央さん(36才)夫妻は、8年前に神奈川県横浜市から移住した。

「年を取ったら、都会を離れて田舎暮らしがしたいと夢見ていましたが、東日本大震災を経験し、今すぐ移住しようと決心しました」(眞宏さん)

 当時は仕事のあてもなく、転々と職を見つけていた眞宏さんだったが、小麦粉アレルギーの長男のために試行錯誤して作ったカレーが好評で、お店をオープンするまでに至った。“おしゃれなカレー屋さん”として、連日、地元の人や観光客で賑わっている。

 東川町役場定住促進課の吉原敬晴さんはこう解説する。

「ここ4~5年の間に、移住者のかたが経営するカフェや飲食店が次々にできています。そこへ、学校が終わった留学生たちが友達とお茶に行ったり、アルバイトをする。移住者のかたと留学生、そしてもともとの町民のかたが一体となって町を活気づけてくれています」

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