*07:41JST 12日の米国市場ダイジェスト:NYダウは1160ドル高、対中貿易摩擦の悪化懸念が後退
■NY株式:NYダウは1160ドル高、対中貿易摩擦の悪化懸念が後退
米国株式市場は上昇。ダウ平均は1160.72ドル高の42410.10ドル、ナスダックは779.42ポイント高の18708.34で取引を終了した。
中国との協議で90日間の一時的関税率大幅引き下げで合意したとの声明を受け、対中貿易摩擦の深刻化懸念が緩和し、寄り付き後大幅高。トランプ大統領が中国と最終的には通商協定で合意すると自信を表明し、終日買戻しが先行した。終盤にかけ上げ幅を拡大し、終了。セクター別では自動車・自動車部品や小売りが上昇した一方、電気通信サービスが下落した。
電力会社のNRGエナジー(NRG)は同業LSパワーの天然ガス発電施設と発電所プラットフォームの一部事業買収で合意し、上昇。携帯端末のアップル(AAPL)は対中貿易協議の進展を好感した買いや年内発売のアイフォーン新製品で値上げを検討しているとの報道で、収益回復期待に買われた。中国のエクスポ―ジャ―が比較的大きいスポーツ用品メーカーのナイキ(NKE)や化粧品メーカーのエスティローダー(EL)も対中関係悪化懸念の後退で、それぞれ上昇。美容品販売会社のサリー・ビューティ・ホールディングス(SBH)は四半期決算で調整後1株当たり利益が予想を上振れ上昇。
管理医療会社のシグナ・グループ(CI)や、総合ヘルスケアのCVSヘルス(CVS)はトランプ大統領が薬価を引き下げる大統領令に署名したため収益減懸念に、それぞれ下落した。
連邦準備制度理事会(FRB)のクーグラー理事は関税が成長減速、インフレ上昇につながる可能性が強いとの見解を示した。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:米中貿易協議進展で米利下げ観測後退、ドルは主要通貨に対して上昇
12日のニューヨーク外為市場でドル・円は147円79銭から148円65銭まで上昇し、148円46銭で引けた。米中は貿易協議で共同声明を発表し一時的な関税率大幅引き下げで合意したため、景気に悲観的見方が後退、年内の連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ観測後退で金利上昇に伴うドル買いやリスク選好の円売りに拍車がかかった。
ユーロ・ドルは1.1134ドルから1.1065ドルまで下落し、1.1089ドルで引けた。ユーロ・円は164円31銭から164円92銭まで上昇。ポンド・ドルは1.3213ドルまで上昇後、1.3160ドルまで下落。ドル・スイスは0.8409フランから0.8476フランまで上昇した。
■NY原油:続伸で61.95ドル、一時63.61ドルまで値上り
NY原油先物6月限は続伸(NYMEX原油6月限終値:61.95 ↑0.93)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物6月限は、前営業日比+0.95ドル(+1.52%)の61.95ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは61.02ドル-63.61ドル。米中貿易協議の進展を受けた買いが強まり、一時63.61ドルまで値上り。ただ、利食い売りも観測されており、通常取引終了後の時間外取引では主に62ドルを挟んだ水準で推移した。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 43.36ドル +1.57ドル(+3.75%)
モルガン・スタンレー(MS) 127.06ドル +5.36ドル(+4.40%)
ゴールドマン・サックス(GS)591.34ドル +24.24ドル(+4.27%)
インテル(INTC) 22.18ドル +0.76ドル(+3.54%)
アップル(AAPL) 210.79ドル +12.26ドル(+6.17%)
アルファベット(GOOG) 159.58ドル +5.20ドル(+3.36%)
メタ(META) 639.43ドル +46.94ドル(+7.92%)
キャタピラー(CAT) 342.55ドル +16.93ドル(+5.19%)
アルコア(AA) 28.12ドル +2.20ドル(+8.48%)
ウォルマート(WMT) 96.75ドル +0.03ドル(+0.03%)
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