*17:34JST 欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、ドル買い継続も高値意識の調整売り
13日の欧米外為市場では、ドル・円は伸び悩む展開を予想する。米中貿易交渉の進展でドル買い安心感が続く。また、米インフレ指標が想定通り伸びが加速すれば、ドル買いを後押し。ただ、ドル急伸の反動で利益確定や持ち高調整の売りが出やすい。
週末にスイスで開催された米中貿易交渉で相互関税引き下げに合意したことが明らかになり、トランプ政権の高関税政策が世界経済に悪影響を及ぼすとの懸念が急速に後退。それに伴う米長期金利の強含みでドル買い優勢となり、ユーロ・ドルは1.1070ドル台を割り込んだ。ドル・円は米株高を背景とした円売りも強まり、148円60銭台に水準を切り上げた。ただ、本日アジア市場でドルに調整の売りが強まり、ドル・円は147円台に失速した。
この後の海外市場は米中両国の歩み寄りを受け、リスク選好ムードが広がりやすい。今晩発表の米消費者物価指数(CPI)の伸びは前月比で前回を上回ると予想され、連邦準備制度理事会(FRB)の追加利下げ後退への思惑からドル買い安心感は続きそうだ。一方でここ数日は期待先行でドル買いが膨らみ、利益確定や持ち高調整の売りも見込まれる。また、今週の小売売上高は前回の大幅改善は想定されておらず、根強い減速懸念により過度なドル買いは抑制されるだろう。
【今日の欧米市場の予定】
・18:00 独・5月ZEW景気期待指数(予想:11.9、4月-14.0)
・18:00 米・4月消費者物価コア指数(予想:前年比+2.8%、3月:+2.8%)
<CS>