*18:50JST クオールホールディングス---1Qは2ケタ増収増益、3事業いずれも増収を達成
クオールホールディングス<3034>は8日、2026年3月期第1四半期(25年4月-6月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比17.5%増の717.30億円、営業利益が同23.2%増の35.92億円、経常利益が同22.6%増の36.35億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同120.2%増の18.56億円となった。
薬局事業の売上高は428.40億円(前年同期比4.3%増加)、営業利益は17.51億円(前年同期比7.4%増加)となった。当第1四半期連結累計期間において、出店状況は、新規出店により4店舗増加した一方、閉店により7店舗減少した結果、当事業全体で店舗数は945店舗となった。薬局運営においては、2025年6月に、KDDIがローソン店舗内のブースにて提供する、次世代リモート接客プラットフォームに参画した。業績は、医療DX推進体制整備加算の取得等が進んだことや、後発医薬品の使用割合が増加したことにより、技術料単価が上昇した。
BPO事業の売上高は34.83億円(前年同期比0.5%増加)、営業利益は4.93億円(前年同期比14.2%減少)となった。CSO事業は、派遣MRを活用する企業数は増加しているものの、MR全体の人数は減少しているため、人財確保の重要性がより一層増している。今後は、人材紹介会社との連携強化等により採用力を高めるとともに、医療の発展に即した様々な領域の営業も受注する。医薬品や食品等の開発業務の受託を行うCRO事業は、食品試験を中心とした受注の増加により拡大する。紹介派遣事業は、特に薬剤師の紹介派遣に関して、社員の採用を前期に強化したことにより、社員数の増加に伴い成約件数が増加した一方、人件費や広告宣伝費等の固定費が増加した。出版関連事業は、既存の資材制作事業に加え、コンベンション事業やコンプライアンスサービス事業等が拡大している。また、2025年7月には、多様な視点で医療の今と未来を読み取る医療情報誌『QOL VIEW』を創刊した。
製薬事業の売上高は254.07億円(前年同期比54.1%増加)、営業利益は23.15億円(前年同期比44.3%増加)となった。第一三共エスファを中心に、更なる成長を目指す。製品ラインナップは、引き続きAG製品を中心に拡充する。また、MRの情報提供に薬局事業の知見を活かすことで、患者や医療関係者目線の情報提供を行い、市場シェアを拡大する。業績は、2024年12月に発売したAG製品3成分7品目が大きく寄与しており、更なる市場シェア拡大を目指す。一方で、第一三共エスファのグループ入りに伴う独自のシステム関連投資等が発生しており、ニーズが少ない包装単位の販売を中止する等、不採算品目の整理によるコスト削減を進めている。
2026年3月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比6.1%増の2,800.00億円、営業利益が同15.1%増の155.00億円、経常利益が同12.8%増の156.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同35.5%増の70.00億円とする期初計画を据え置いている。
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