*08:52JST 前場に注目すべき3つのポイント~買い一巡後はこう着も押し目狙いのスタンス~
15日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■買い一巡後はこう着も押し目狙いのスタンス
■電通グループ、下方修正 営業損失 ▲35億円←660億円
■前場の注目材料:OSG、インドに金型受託コート新工場、来年3月稼働
■買い一巡後はこう着も押し目狙いのスタンス
15日の日本株市場は、前日の下落に対する自律反発が意識されるが、次第にこう着感を強めてくる相場展開になりそうだ。14日の米国市場はNYダウが11ドル安、ナスダックは2ポイント安だった。7月の生産者物価指数(PPI)が予想を上回る伸びとなったことで、大幅な利下げ期待が後退し売りが先行した。ただし、9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)の利下げ期待は根強く、下げ渋りをみせた。シカゴ日経225先物は大阪比225円高の42845円。円相場は1ドル=147円70銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする形で、買い先行で始まることになりそうだ。日経225先物は一時42520円まで売られる場面もみられたが、その後は42890円まで買われ、42770円で終えている。節目の43000円接近では戻り待ち狙いの売り圧力は強そうだが、底堅さは意識されそうである。日経平均株価は昨日の大幅な下落でボリンジャーバンドの+2σ(42858円)を割り込んでおり、まずは+2σ水準の回復を試す動きになりそうだ。
週末要因から利食いの動きが入りやすく、次第にこう着感を強めてくる可能性があるものの、トランプ米大統領とロシアのプーチン大統領による首脳会談を控えており、地政学リスクが和らぐ可能性が期待されそうである。そのため、戻りの鈍さから売りを仕掛けてくる動きも限られそうであり、押し目狙いのスタンスに向かわせそうだ。
物色としてはこれまで強い値動きが続いていた防衛関連などには、利益確定の動きが強まることになろう。また、トランプ政権はインテルに出資する可能性について協議していると報じられている。同社の国内製造拡大の取り組みを支援することになりそうだと伝えられており、半導体株の動向が注目される。
そのほか、昨夕決算を発表したところでは、荏原製<6361>、BUYSELL<7685>、エムアップ<3661>、ネットプロHD<7383>、ハートシード<219A>、TKP<3479>、コンヴァノ<6574>、キャリアリンク<6070>、サイバーダイン<7779>、AndDo<3457>、朝日インテック<7747>などの動向が注目されよう。
■電通グループ、下方修正 営業損失 ▲35億円←660億円
電通グループ<4324>は2025年12月期業績予想の修正を発表。営業損益は660億円の黒字予想から35憶円の赤字に下方修正した。米国や欧州・中東・アフリカ(EMEA)地域に関わるのれんの減損損失を計上する。2025年12月期上期業績は、収益が前年同期比0.4%増の6839億400万円、営業損益は365億4500万円の赤字(前年同期は257億3000万円の黒字)だった。
■前場の注目材料
・シカゴ日経225先物は上昇(42845、+225)
・為替相場は円安・ドル高(147.70-80)
・米原油先物相場は上昇(63.96、+1.31)
・活発な自社株買い
・東証による企業価値向上の要請
・OSG<6136>インドに金型受託コート新工場、来年3月稼働
・三菱商事<8058>米銅鉱山の権益取得、EV・DC向け安定供給
・セイノーHD<9076>住友商事などと山口・下関で貨客混載のAI最適配車実証
・いすゞ自<7202>働くクルマ、自動運転急ぐ、トラック各社、インフラ維持に照準
・スズキ<7269>英バンパーに追加出資、決済の利便性向上
・横浜ゴム<5101>BYDに新車用タイヤ納入開始、SUV向け
・NEC<6701>AI戦略コンサル開始、立案―実行まで支援
・TOPPANHD<7911>米大学と戦略的提携、がん最適治療
・ANAHD<9202>空飛ぶクルマ実現近づく、運輸各社、商用運航目指す
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:50 4-6月期国内総生産一次速報値(予想:前期比年率+0.3%、前回:-0.
2%)
<海外>
・11:00 中・7月小売売上高(予想:前年比+4.6%、6月:+4.8%)
・11:00 中・7月鉱工業生産(予想:前年比+6.0%、6月:+6.8%)
<ST>