*18:28JST 14日の香港市場概況:ハンセン指数は7日続落、米中関係の悪化懸念で1カ月ぶりの安値
14日の香港市場は7日続落。主要88銘柄で構成されるハンセン指数が前日比448.13ポイント(1.73%)安の25441.35ポイントで引けた。本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が143.38ポイント(1.55%)安の9079.16ポイントと3日続落した。ハンセン指数は9月5日以来、約1カ月ぶりの安値水準に落ち込んだ。
買い先行で始まったが買いの持続力には乏しく、売り優勢に転じた。中国当局が米中貿易を巡る交渉で韓国系企業への制裁強化を示唆したとの報道や、米国の対中関税強化観測の再燃が警戒感を刺激。半導体分野やネット系のテック株を中心に利益確定売りも膨らんだ。一方で、目立ってポジティブな材料は乏しく、需給改善要因も乏しかったため、下押し圧力を抑えきれずに相場は一段と軟化した。
ハンセン指数の構成銘柄では、テクノロジー関連株の下落が目立ち、半導体・電子機器セクターに大きな売り圧力がかかった。中芯国際(0981/HK)は8.5%安と急落し、レノボ・グループ(0992/HK)が3.9%安、舜宇光学科技(2382/HK)も3.6%安と続落した。中国当局が米中摩擦に関連して韓国系企業への制裁を示唆したとの報道を背景に、ハイテク株全体への警戒感が強まった。加えて、前日までの下落基調の中で短期リバウンドを狙った買いも続かず、戻り売りが優勢となった。
生活必需品やヘルスケアセクターでも売りが広がり、華潤万家(1113/HK)が2.1%安、アリババ・ヘルス(0241/HK)は3.9%安と軟調。バイオ関連では薬明生物技術(2269/HK)が3.88%安、CSPC製薬(1093/HK)も7.1%安と大きく下げた。加えて、娯楽・カジノ関連も軟調で、サンズチャイナ(1928/HK)は4.7%安、銀河娯楽集団(0027/HK)は5.5%安と大幅安となった。いずれも外部リスクの高まりや業績見通しへの懸念が圧迫要因となった。
反面、銀行・エネルギーなど一部ディフェンシブ業種には買いが入り、招商銀行(3968/HK)は4.7%高、新奥能源(2688/HK)が3.0%高、中国通信(0728/HK)も1.5%高となった。
中国本土市場は3日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.62%安の3865.23ポイントで取引を終了した。ハイテクの下落が指数の下げを主導。また、医薬や素材、自動車、インフラ関連、不動産なども売られた。半面、金融株やエネルギー、消費関連などが買われた。
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