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「元気な赤ちゃんを産んでね」職場で産休に入る同僚への声掛けはセクハラに該当するのか? 弁護士は「セクハラよりパワハラが心配」と指摘

 ただ、「元気な赤ちゃんを産んでね」は、普通は励ましの表現です。出産は性行為の結果ですが、出産の励ましから、そのようなことをイメージするのは性にとらわれすぎ。今回の励ましには、性的な情報がなく、セクハラではないと思います。それでも日常において、性的な事柄を話題にし、女性の容姿に言及していませんか。日頃の言動のせいで、励ましの言葉に性的意味を持たれたかもしれません。その結果、就業環境が不快になり、彼女たちの能力の発揮に重大な悪影響が生じる等の就業上の支障が生じればセクハラとなります。

 それよりも、今回のケースではセクハラより、パワハラが心配です。出産は不安を抱えた妊婦にとって内輪の人以外からは触れてほしくない私的でデリケートな事柄であり、職場で知られていても、言及には慎重であるべきです。本人の気持ちを考えず、上司が職場で業務上必要もないのに妊娠や出産などについて口にし、不快な思いをさせると、職場における優越的関係を背景とした、業務上必要かつ相当な範囲を超えた言動による個の侵害としてパワハラの批判を受けるもと。注意しましょう。

【プロフィール】
竹下正己(たけした・まさみ)/1946年大阪生まれ。東京大学法学部卒業。1971年弁護士登録。

※週刊ポスト2025年11月21日号

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