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【法律相談】「退職を申し出ているのに会社は3か月以上保留したまま…」そのまま辞めてしまっても大丈夫か? 弁護士が解説

 解雇では、30日の予告期間か予告手当、解雇権濫用の禁止などで労働者を保護していますが、労働者からの解約すなわち退職にはそうした制限がなく、2週間で退職の効力が生じます。

 期限の定めがある有期雇用契約の場合は契約期間中は働く義務がありますが、労働基準法は医師など専門的知識があると指定された者との雇用契約を除いて、3年以上の契約をできないとしたうえ、雇用開始後1年を経過すれば、いつでも退職できるとしています。

 つまり有期雇用の場合でも、娘さんの勤めが1年経過していれば、自由に退職できます。1年未経過の場合は、契約期間中は働く義務があります。しかし、民法第628条では有期雇用契約でも「やむを得ない事由があるときは、各当事者は直ちに契約の解除をすることができる」と定めていますので、このやむを得ない事由に該当すれば退職できます。使用者側が行う解雇には厳しい制限がありますが、退職のやむを得ない事由は比較的緩やかに認められます。病気などによる就労不能、近親者の看護や介護の必要、家庭事情の急激な変動などです。しかしそのやむを得ない事由が労働者の過失による場合には、退職できますが、使用者の損害を賠償する義務があります。

 会社が3か月以上引き延ばしているのは「雇用契約の合意解約の申し込み」に過ぎないという理屈でしょうから、文書などで明確に退職する旨を通知するのがよいと思います。

【プロフィール】
竹下正己/1946年大阪生まれ。東京大学法学部卒業。1971年弁護士登録。射手座・B型。

※女性セブン2025年12月25日・2026年1月1日号

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