*13:07JST IIF Research Memo(7):各セグメントにおいて順調に進捗、通期業績予想達成の蓋然性は高い
■インターネットインフィニティー<6545>の今後の見通し
● 2026年3月期の業績見通し
2026年3月期の連結業績は、売上高が前期比16.4%増の6,007百万円、営業利益が同32.4%増の530百万円、経常利益が同30.0%増の534百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同21.6%増の310百万円を見込んでいる。各段階利益において前期比で2ケタの増益を見込んでおり、ROEやEPSといった収益性指標も上昇する見通しだ。2026年3月期も積極的なM&Aや新規投資などの成長施策が計画されており、将来的な事業拡大に向けた準備が着実に進められている。また、業務効率化の推進により一部費用が減少しており、これが増益の下支えとなっている。
レコードブック事業は、売上高が前期比79百万円増加、営業利益が同120百万円増益と、セグメント全体として堅調な成長を見込んでいる。2026年3月期中間期までの進捗状況としては、レコードブック直営店は、売上高・営業利益ともにおおむね計画どおりの進捗となった。1店舗当たりの利用者数とサービス提供回数が増加し、需要の底堅さが継続している。FC事業は、売上高は計画どおりだが営業利益はやや計画を下回る見通しである。既存加盟店については、運営ノウハウの蓄積により稼働率が向上しており、基礎的な収益力は改善傾向にある。一方で加盟店開発では、物件選定に時間を要しており、当期計画である20店舗出店の達成は困難となる見込みである。引き続き物件選定の早期化に注力していく。
アクティブライフ事業は、正光技建における構造改革の実施により、売上高は前期比168百万円減少するものの、利益率が改善し営業利益は同53百万円の増益を見込んでいる。2026年3月期中間期までの進捗状況としては、売上高はおおむね計画どおりであるものの、営業利益は計画未達の見通しである。カンケイ舎やフルケアが手掛ける福祉用具事業は堅調に推移し安定収益を確保しているが、正光技建は第2四半期より費用削減効果が顕在化し始めたものの、通期で計画達成に届かない見立てである。
DXソリューション事業は、売上高が前期比839百万円の大幅な増加、営業利益が同22百万円の増益を見込んでいる。2025年4月にグループ入りしたセントワークスの業績が本格的に寄与することにより、事業全体の成長を加速させる見込みだ。2026年3月期中間期までの進捗状況としては、売上高・営業利益ともにおおむね計画どおりで推移した。シルバーマーケティング支援や仕事と介護の両立支援などの既存事業は下期偏重の性質があるため、現時点の進捗は計画線上と評価できる。システムソリューションではPMIに関連する一時費用が発生したが、おおむね計画に沿った進捗となった。
在宅サービス事業は、全体として各事業が安定的に推移しており、売上高が前期比95百万円増加、営業利益が同72百万円増益と、売上高・利益ともに堅調な増加を見込んでいる。同事業の領域では人材の確保が業界全体で課題となっており、同社も2025年3月期は人員不足の影響を強いられた。しかし、足元では採用強化や人事制度改革の成果が出始めており、2026年3月期においては人員の充足が見込まれる。構造的には人員を確保できれば収益・利益が確実に向上するビジネスモデルであり、人材確保が進むことで安定的な事業成長が期待される。2026年3月期中間期までの進捗状況としては、売上高・営業利益ともにおおむね計画どおりである。訪問介護と通所介護が好調に推移し、需要の強さを反映した結果となった。一方、施設介護では上期に退去が重なり、空室増加が売上・利益の計画未達要因となっている。空室率の改善を図ることで収益回復を目指す方針である。
全体としては、第1四半期に一時費用が先行したものの、第2四半期では利益が改善し通期計画に沿って進捗している。各セグメントがおおむね順調に増収基調で推移しており、特にDXソリューション事業はセントワークスのグループインにより大幅な増収となっている。通期予想に対する進捗率はおおむね計画どおりであり、通期予想達成の蓋然性は高いと弊社では見ている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木 稜司)
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