川崎市「発展する駅」ランキングでは下位にランクインした川崎駅(写真:イメージマート)
沿岸部の巨大工業地帯から中心部の大規模商業施設など多様な顔を持つ神奈川県川崎市。近年は大型タワーマンションが建ち並ぶ武蔵小杉を筆頭に、住宅地としての人気が高まっている。なかでも市中心部の川崎駅周辺は、駅直結のラゾーナ川崎プラザや駅徒歩5分の距離にある「ラ チッタデッラ」など大規模な商業複合施設がいくつもあり、大きな賑わいを作り出している。しかし、同駅の将来人口予測では、同じ川崎市内の他の駅に比べて“伸び悩む”結果が出ている。いったいなぜか。
今回、マネーポストWEBは、不動産コンサルタント会社リーウェイズ協力のもと、約5億件の物件データを扱うAI分析を用いて駅ごとの将来人口の増減を算出(ベースとなるのは国土技術政策総合研究所が2024年に公表した『将来人口・世帯予測ツール』)。10年後の予測人口の増減数が多い順に並べて川崎市の“10年後に発展する駅”をランキング化した。それにより、人気の川崎市内のなかで「どの駅」が発展しそうかが見えてくる。
将来の人口予測から見えてくるのが、同エリアにある未来の不動産価値だ。住宅なら物件価格は立地に加え、売買時の不動産市況などによって決まるが、将来的に「価値が上がるか、下がるか」を見通すうえでは、そのエリアの「将来人口」予測が参考になる。
川崎駅周辺の課題
川崎市の全駅を対象にした「発展する駅」ランキングで、JR川崎駅は全57駅中36位(人口増減数、894人増)と真ん中より下位だった。中心地として栄える一方、居住する街としては治安や環境面で懸念する声があるという。不動産市場に詳しい株式会社さくら事務所取締役副社長COOの山本直彌氏はこう指摘する。
「周辺の発展が著しい割には、川崎駅が下位になったというのは意外な気もしますが、やはり駅周辺の治安を懸念する声は根強く存在します。大々的な再開発が行なわれているにもかかわらず、ファミリー層が駅から至近距離の物件にこぞって住もうという動きになりにくいのは、特に駅東口周辺の治安を懸念する声が多いからではないでしょうか」
