銘柄に惚れ込まないのが投資の鉄則
衆院選での高市自民の圧勝を受け、一気に日経平均6万円台を窺うまでに沸騰した株式市場。一方で米国とイスラエルによるイラン攻撃という先行きが不透明になる要素も浮上するなか、元製薬会社開発職・薬剤師のアルマーニさん氏(57)はあくまでも堅実な姿勢を崩さない。アルマーニさん氏は2012年に母親の保有する株600万円分を引き継ぎ、本格的な株式投資を始めた。配当重視の堅実な投資手法ながら、折しも2012年末に誕生した第2次安倍政権が掲げたアベノミクスの波に乗り、資産は2017年初めには3000万円、2019年末には8000万円、2024年末には1億円、そして、現在(2026年2月)は1.5億円を超えるという。
「資産が3000万円になったあたりで心に余裕が生まれ、また、48歳になっていたので近い将来FIRE(経済的自立と早期退職)することを意識し始めました。そこで、ポートフォリオについて自分なりの考え方を確立しました。ポートフォリオを“ひとつの会社”と見立て、その会社を『より良い状態』『理想的な状態』にするという考え方です」(以下「」内はアルマーニさん氏のコメント)
ポートフォリオを会社に見立て、配当は「給与」、株主優待は「福利厚生」、売却益は「ボーナス」
「私は自分のポートフォリオを”理想の会社作り”と考えています。社員は私一人。社員が会社に求めるものは「給与」「成長性」「福利厚生」「ボーナス」です。FIREした人間にとって配当が『給与(予測可能かつほぼ確実に得られる収入)』であり、その合計額が『年収』です。そこで、自分が必要とする『給与』『年収』を想定し、それを実現するために高配当株をポートフォリオに組み入れます。そこに会社を成長させる(総資産額を大きく伸ばす)成長株と福利厚生としての位置づけである優待株をほどよく加えて理想のポートフォリオ構築(会社作り)を目指しています。なお、株の権利月は3の倍数月に集中しますが、他の月の権利株(REATも含む)を組み込むことで毎月ある程度の配当(現金)収入が得られるように工夫しています。
これは、毎月の支払等でやむなく保有株を売却するような事態を極力避けるためです。売却益はあくまでもボーナス的な位置づけ(予測不能かつ不確実な収入)であり、運良くIPO(新規公開株式)に当たって大きな売却益が出たとしてもラッキーボーナスと考えています。
日本の長期国債金利が上昇(30年債利回り3.2%)してきたので、今後は株等のリスク資産ではなく、日本国債をメインとしたポートフォリオ(会社)構築もアリかも知れません。特に退職金等の使い道について、株などのリスク資産に不安を感じている人にお薦めです。公的年金に私的年金を毎年確実に加算できるからです。さらなる金利上昇で、一時的な含み損状態になることも予想できますが、年金システムを購入したと割り切って資産価値は見ずに年金をもらい続けましょう。満期になれば日本がデフォルトしない限り元本は100%戻ってきます。なので、”退職金フルBET”ではなく、投資する額は当面使う予定がない金額程度に留めておくのがいいと思います。国債への投資は会社勤めというよりは、公務員に近い感じでしょうか(笑)」
