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【注目トピックス 日本株】株式会社ヘッドウォータース:2025年12月期通期決算説明会文字起こし(9)

*20:09JST 株式会社ヘッドウォータース:2025年12月期通期決算説明会文字起こし(9)
ヘッドウォータース<4011>

合併比率の算定にあたっては、市場株価平均法だけでなく、DCF法も併用しております。合併発表の直前まで算定を継続し、直近3ヶ月平均や6ヶ月平均といった形で期間を区切りながらレンジ(幅)を設定し、その中でDCF法等を用いて適切な数値を算出するという段取りを踏んでまいりました。
算出されたレンジを「受け入れるか否か」という経営判断を下す権利は、当然ながら我々経営陣にございます。今回の判断基準としましては、「最終的に企業価値を真に向上させることができるのか」「時価総額を高めていけるのか」という観点で合理性があるかどうかでした。検討の結果、これらを十分に実現可能であると判断し、客観的に算出された比率に基づき合併を進める合意に至りました。
実態として、私自身がこの比率に関して独自に意見を述べる余地はほとんどなく、第三者委員会が算定した適正な幅の中で、提示された条件を受け入れるか否かを判断するというのが実務上のプロセスでございました。

また、合併には財務面でも大きな効果がございます。貸借対照表(BS)の観点では、現時点では詳細な数字の公表を控えさせていただきますが(正確な数字は合併後に改めて算出・提示いたします)、相手方の顧客リストや無形資産を取り込んでいくこととなります。当然ながら「のれん」が発生いたしますが、これは将来にわたりキャッシュを創出しながら解消していく計画です。
特に、将来的なプライム市場への市場区分変更を視野に入れた際、重要な基準の一つに「純資産50億円以上」という項目がございます。当社単体ではこの基準に対してまだ乖離があるのが現状ですが、2社が統合することで、純資産50億円という数字が十分に射程圏内に入ってまいります。あとは利益を積み上げていけば、基準到達への道筋が明確に見えてくると考えております。
そういった意味で、今回の合併はBSを安定させ、プライム上場に相応しい財務基盤を構築するうえで、一定の意義があると考えております。

もう一点、重要な視点として、今回の合併によって「本当にキャッシュフローが向上するのか」、そして発生する「のれん」に対して「のれん負け(償却費が利益を圧迫すること)をしないのか」という懸念があるかと思います。
この「のれん」を十分に賄えるだけの利益を上げ、キャッシュフローを向上させることができるのかという点については、現在、一定程度のシナジー効果を見込んでおります。短期的なものから長期的なものまで、これらを確実にキャッシュ化していくことを想定した計画のもとで動いており、計算上も「のれん負け」はしないという結果が成立しております。そのため、自信を持ってこの方向で進めていく考えです。
合併を決断した理由は、先述した純資産の積み上げだけでなく、こうした「のれん」の影響を十分にカバーできるかといった財務的な妥当性も含めて検討した結果です。最終的に企業価値を向上させ、時価総額を高めていけるのかという点において、経営としての取り組みを含め、十分に達成可能であると考えております。

また、BBDイニシアティブ社が保有する無形資産についても触れておかなければなりません。これまでAI事業を専業としてきた我々の視点から見ると、彼らが保有するデータ資産には、驚くべき価値を持つものがいくつか存在します。
BBD社が展開してきたSaaSを通じて蓄積されているデータの中には、例えば営業活動に特化したパラメーターなど、非常に価値の高いデータが存在します。これらを有効活用することで、極めて大きな収益源へと育て上げられる可能性を感じています。
また、リソース面においても、SMB(中小企業)を中心とした約7000社の強固な顧客基盤に加え、約150名の優秀なエンジニアを擁している点は大きな強みです。
さらに、特筆すべき資産として、現時点での売上規模はまだ小さいものの、日本最大級の企業データベースを保有している点が挙げられます。現在はAPIを通じたデータ提供による収益に留まっており、いわば「宝の持ち腐れ」のような、まだ輝きを放っていない状態にあります。
ここに我々のAIテクノロジーを組み合わせることで、日本有数の企業データを活用した自律型エージェントの構築や、新たなソリューション化が可能になると考えております。中期的な計画の中で、こうした取り組みを段階的に推進していく方針です。
BBD社には、まだ収益化には至っていないものの、極めて大きな価値を持つ資産が数多く眠っています。これらを当社の技術力で有効活用し、確実な価値へと変えていきたいと考えております。

まず、統合後に何から着手していくかという点ですが、これについては昨年からすでに取り組んでいることがございます。それはプロダクトの融合です。彼らが持っているSaaSプロダクトと、我々のAIエージェント技術を融合させ、「AIエージェント型のSaaS」という、日本発の新しいサービスを作っていくことを進めております。これによって売上や利益の増加は一定程度見込めると考えており、開発はすでに始まっておりますので、これから順次リリースしてまいります。
二つ目は、人材リソースの統合です。先ほど申し上げた150名を超えるBBD社側のエンジニアを「AI化」することで、一人ひとりの生産性を高め、稼ぐ金額を上げていく。ここは収益性として大きな改善が期待できる部分であり、比較的早期に効果が現れる可能性があると考えております。
三つ目は、財務基盤の強化です。先ほど申し上げた通り、純資産が増え、資金調達も可能になり、プライム市場への移行も現実味を帯びてくる。これらは今回の合併によって短期間で実現されるシナジー効果です。長期的にはまだ多くの展望がありますが、まずはこれらを基盤として、合併による企業価値の向上を実現していきたいと考えております。

これから当社グループがAI領域でナンバーワンの企業になるためにはどうすればよいか、私は常に考えております。当然、エンタープライズ領域でしっかりと実績を残し、最先端のテクノロジーを誰よりも早く実装していくことは当然行います。しかし、それと同時に「この盤面をいかに埋めるか」ということも、重要なテーマとして捉えています。

株式会社ヘッドウォータース:2025年12月期通期決算説明会文字起こし(10)に続く

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