投資

1年で株価3倍狙える「大化け株」を探すための3つの観点とは

いま世界で最も高いパフォーマンスを誇る日本株。株価が大きく上昇してしまった銘柄も少なくないが、相場を大きく上回る「大化け株」はどう探せばよいのか。グローバルリンクアドバイザーズ代表取締役・戸松信博氏が解説する。

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ここから1年で株価2~3倍を目指すような「大化け株」はどうすれば見つかるのか。そのためには、以下の3つの観点に注目するのがよいだろう。

【1】好業績=ROE(株主資本利益率)20%以上、売上高・純利益伸び率がともに20%以上、自己資本比率50%以上。【2】円安メリット=海外売上高比率が高い。【3】割安感が高い=PER(株価収益率)10倍以下。

やはり業績のよい企業は外国人投資家をはじめとする分厚い買いが期待できるのはいうまでもない。ROE 20%以上という高い収益性に加え、今期予想の売上高・利益伸び率がともに20%以上を見込み、かつ自己資本比率が50%以上という財務の健全性を持ち合わせている企業は、やはり強い。

また、一時と比べれば円安が進んでいるとはいえ、まだ円安が進行する余地はある。そうなれば、海外売上高比率の高い企業は為替差益が膨らむとともに、海外市場における価格競争力を持つことにもつながり、さらに業績が向上することが見込まれる。

そしてこれだけ株高が続く中で、いまなおPERが10倍以下という出遅れ銘柄には妙味がある。もちろん、それらの低PER銘柄の中には業績不振など“買われない理由”を持つ企業もある。そこで今期黒字転換が見込まれる、あるいは近い将来の黒字転換が視野に入るといった業績の見通しまで精査する必要があるだろう。

いうまでもなく、この3つの観点をすべてを満たすのは難しい。好業績であれば、多少なりとも買われており、割安感は薄れる。あるいは、海外売上高比率の高い企業はこれまで円高が収益を圧迫してきたために、業績の中身が必ずしもよくないということもある。

とはいえ、これら3つの観点のいずれかで条件を満たす銘柄であれば、1年で2~3倍を狙うのは、けっして不可能ではないだろう。

※マネーポスト2013年春号

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