投資

【ドル円週間見通し】米利上げ継続を期待したドル買い続くか

FRBの利上げ継続を期待したドル買いが続くか

 投資情報会社・フィスコ(担当・小瀬正毅氏)が7月23日~7月27日のドル・円相場の見通しを解説する。

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 今週のドル・円は底堅い展開か。米中通商摩擦への懸念は残るものの、米国の主要経済指標が堅調だった場合、連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ継続を期待したドル買いは継続するとみられる。ただ、トランプ米大統領はドル高や金利上昇を歓迎していないとの思惑が広がっており、リスク選好的なドル買いが大きく広がる可能性は低いとみられる。

 中国商務省が米トランプ政権による鉄鋼・アルミ製品の輸入関税への報復措置に踏み切る構えをみせており、米中貿易戦争に対する警戒感が再び高まりドル売り・円買いが増える可能性は排除できない。しかしながら、目先発表される4-6月期国内総生産(GDP)などの主要経済指標が市場予想と一致、あるいは上回った場合、パウエルFRB議長の強気な議会証言を意識したドル買いが入るだろう。

 一方、トランプ大統領は19日、テレビとのインタビューで、足元のドル高に関し「国内経済に不利益をもたらす」などと指摘した。FRBの利上げについても、批判的な考えを述べている。それを受け、ドル・円は19日のニューヨーク市場で一時112円06銭まで値を下げたものの、トランプ大統領はFRBの独立性を尊重していると言及したことによってドルは値を戻すなど底堅さをみせた。トランプ大統領の発言は、急速なドル高をけん制する目的があったとみられており、ドル安誘導を意図したものではないと思われる。そのため、米国経済が好調である限り、ファンダメンタルズの改善を基にしたドル買いは続くとみられる。

【米・4-6月期国内総生産(GDP)速報値】(27日発表予定)
 27日発表の4-6月期国内総生産(GDP)速報値は、拡大基調の維持が示されるか注目される。1-3月期は速報値から改定値、確報値へと修正が進むごとに下振れ、金融正常化の前提となる国内経済の回復が揺らぐ内容となれば、ドル売り材料となろう。

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