投資

異次元金融緩和の後始末まで金価格は強含みで推移か

アメリカの追加利上げが遠のく中、注目を集めているのが金投資。では、どんなタイミングでどう投資すればよいのか。金価格の動向に詳しいマーケット ストラテジィ インスティチュート代表取締役の亀井幸一郎氏が解説する。

マーケット ストラテジィ インスティチュート代表取締役・亀井幸一郎氏

マーケット ストラテジィ インスティチュート代表取締役・亀井幸一郎氏

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日本国内の金価格は3月上旬現在、税抜きで1グラム=4500円程度で推移している。円建ての国内金価格はドル円相場の影響を受けるので注意が必要だが、国内金価格が4300円(税抜き)以下であれば、資産防衛の一つの手段として金を買っておくのによいタイミングといえる。

金投資の方法としては、純金積立や金ETF(上場投資信託)、地金型金貨などがある。純金積立で少額の契約を結んでおき、金価格が下落したところで、購入手数料がかからない「スポット買い」でまとめ買いするのも賢い方法だろう。

現在、アメリカの利上げの行方が注視されているが、世界中にばら撒かれたカネは現在もあふれ、異次元緩和策を続けている日本銀行の出口戦略もまったく見えてこない。

日銀のマイナス金利採用の決定は量的緩和策の行き詰まりを感じさせ、出口への道筋はより複雑化したと思われる。出口戦略は困難を極めるに違いない。最終的には日本の異次元緩和の後始末まで、経済や相場の混乱は尾を引くだろう。それまでの間は、金価格は強含んでいくのではないだろうか。

※マネーポスト2016年春号

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