*08:35JST 前場に注目すべき3つのポイント~売り一巡後の底堅さを見極める~
4日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■売り一巡後の底堅さを見極める
■任天堂、1Q営業利益 4.4%増 569億円
■前場の注目材料:三菱重工、ベトナムで増産、欧エアバス向け非常扉3倍
■売り一巡後の底堅さを見極める
4日の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極める相場展開になりそうだ。1日の米国市場はNYダウが542ドル安、ナスダックは472ポイント安だった。7月の米雇用統計は非農業部門の雇用者数が前月比7万3000人増と、市場予想(10万人増程度)を下回った。さらに前月と前々月の増加幅を大幅に下方修正した。その後発表されたISM製造業やミシガン大消費者信頼感指数も予想を下回るなか、米経済に与える懸念が広がった。シカゴ日経225先物は大阪比860円安の4万円。円相場は1ドル=147円20銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする形でギャップダウンから始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時39730円まで売られ、39900円と4万円の大台を割り込んで終えている。朝方はインデックスに絡んだ売りが集中することが見込まれるため、下へのバイアスが強まることが警戒される。そのため、まずは売り一巡後の底堅さを見極めることになりそうだ。
先週の日経平均株価は40500円から41000円辺りでのレンジ推移が続いており、レンジ下限での底堅さが意識されていた。これを下抜けてくることで、上向きで推移している25日線(40209円)で下げ止まるかを見極めることになりそうだ。同線を割り込んできたとしても4万円水準での底堅さがみられるようだと、いったんリバウンド狙いの押し目買いを誘う形になりそうである。
もっとも、今週は決算発表がピークを迎えるため、積極的な売買は手控えられやすい。インデックスに絡んだ売買に振らされやすい需給状況にもなることで、これらを避ける狙いから中小型株に個人主体の資金が流れやすいとも考えられる。暗号資産(仮想通貨)ビットコインが上昇しているなかで、暗号資産に投資している企業には短期的な値幅取り狙いの資金が向かいやすいだろう。
そのほか、先週末の引け後に決算を発表したところでは、DI<4310>、三ツ知<3439>、共栄タンカー<9130>、DMG森精機<6141>、日アビオ<6946>、西菱電機<4341>、環境管理<4657>、タカノ<7885>、クボテック<7709>、かどや油<2612>、イビデン<4062>、コラボス<3908>などが注目される。
■任天堂、1Q営業利益 4.4%増 569億円
任天堂<7974>が発表した2026年3月期第1四半期の連結業績は、売上高が前年同期比132.1%増の5723億6300万円、営業利益は同4.4%増の569億2800万円だった。ゲーム専用機の発売後4日間の世界累計販売台数(セルスルー)としては過去最高の350万台を突破し、好調な滑り出しとなった。IP関連収入等については、映画関連の売上が減少した。
■前場の注目材料
・米長期金利は低下
・活発な自社株買い
・東証による企業価値向上の要請
・三菱重工<7011>ベトナムで増産、欧エアバス向け非常扉3倍
・AGC<5201>米CDMO2拠点撤退、減損77億円計上
・浜松ホトニクス<6965>EX-Fusionとパルスレーザー1時間連続照射実験
・三井不動産<8801>今年度、物流6施設開発、DC・冷凍冷蔵向け推進
・レゾナックHD<4004>独ファンドに鉛蓄電池社売却
・トヨタ自<7203>世界生産1000万台に、今年計画を上方修正
・ホンダ<7267>トルコに2輪新工場、年産能力10万台
・日産自<7201>「インド合弁株」売却完了、仏ルノーに607億円で
・栗本鐵工所<5602>立命館大学と下水道管の検査ロボ開発
・旭ダイヤモンド工業<6140>東京精密とハブブレード新会社開所式
・ブルーイノベーション<5597>九電ドローンなどと導入水路点検ロボ開発、水力発電所に外販目指す
・島津製作所<7701>MI-6と協業、新材料開発を効率化
・ローム<6963>パワー半導体投入前倒し、28年にも第7世代
・三菱瓦斯化学<4182>富士電機とメタノール由来水素活用燃料電池、来年度実証
・三菱ケミカルG<4188>三菱商事系に包材子会社売却
・岩塚製菓<2221>新潟・長岡に新工場、29年3月操業
・ニッスイ<1332>北九州にスマート工場、AI技術導入
・三菱地所<8802>豪で高級分譲住宅供給、28年竣工
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:50 7月マネタリーベース(6月:前年比-3.5%)
<海外>
・特になし
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