*08:34JST いったん持ち高調整の動きが意識されやすい
18日の日本株市場は、こう着感を強めてくる相場展開になりそうだ。15日の米国市場はNYダウが34ドル高、ナスダックは87ポイント安だった。NYダウはバフェット氏の投資会社による株取得が明らかになったユナイテッドヘルス・グループの上昇がけん引した。一方で、8月のミシガン大消費者態度指数が予想外に悪化したほか、期待インフレ率の上昇が重荷になった。また、トランプ米大統領が半導体関税を近く発表すると報じられたことが神経質にさせた。シカゴ日経225先物は大阪比25円安の43445円。円相場は1ドル=147円20銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする形で、やや売り先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時43500円まで買われる場面もみられたが、ボリンジャーバンドの+2σに上値を抑えられる形となり、100円安の43370円だった。これまで+2σと+3σとのレンジに沿った強いトレンドを継続してきたこともあり、+2σが抵抗として意識されてくるようだと、持ち高調整の動きが強まる可能性はあるだろう。
トランプ大統領は今週か来週にも半導体関税を発表すると報じられている。当初言及していた100%を上回る「200%か300%」に引き上げる可能性に言及していることで、アドバンテスト<6857>や東エレク<8035>など指数インパクトの大きい値がさハイテク株が弱い値動きになるようだと、日経平均株価の上値を抑える形になりそうだ。
また、今週は21日~23日に開催予定の「ジャクソンホール会議」を控え、いったん持ち高調整の動きが意識されやすいだろう。米国では9月の利下げ確率が9割を超えている状況だが、22日には米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の講演が予定されているため、発言内容を見極めたいとして様子見ムードが強まりそうである。
強い基調が続いているものの、利益確定の売りが入りやすいだろう。
物色としてはハイテク株の動向を見極めつつ、こう着感を強めてくる局面ではグロースなど中小型株での短期的な売買になりそうだ。また、決算はピークを通過したが、15日の取引終了後に発表したキーパー技研<6036>、TENTIAL<325A>、MHグループ<9439>などが注目される。
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