*12:38JST 後場に注目すべき3つのポイント~米株安・円高進行で売り優勢
26日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・日経平均は反落、米株安・円高進行で売り優勢
・ドル・円は下げ渋り、下値で買戻し
・値下り寄与トップはソフトバンクG<9984>、同2位はファーストリテ<9983>
■日経平均は反落、米株安・円高進行で売り優勢
日経平均は反落。453.29円安の42354.53円(出来高概算9億5033万株)で前場の取引を終えている。
25日の米国株式市場は反落となった。ダウ平均は349.27ドル安の45282.47ドル、ナスダックは47.24ポイント安の21449.29で取引を終了し、全体として下落となった。長期金利上昇への警戒感や地政学的リスクの高まりが売りを誘い、終盤にかけて下げ幅を拡大した。なお、エヌビディアへの期待から、ナスダックが一時プラス圏に浮上したが、その後再び軟化して引けた形となっている。
米株式市場の動向を横目に、26日の日経平均は188.16円安の42619.66円と反落して取引を開始した。その後、トランプ米大統領によるFRB理事解任のX投稿が伝わると、円高・ドル売り圧力が強まり、株価は急落し下げ幅は一時600円超にまで拡大した。この流れを受けて売りが主導する形となり、前場はこう着的な展開へ。出来高の膨らみとともに投資家の警戒感が続いており、需給は全般に慎重なものだった。
個別では、ソフトバンクG<9984>、ファーストリテ<9983>、アドバンテス<6857>、リクルートHD<6098>、ダイキン<6367>、中外薬<4519>、東エレク<8035>、ソニーG<6758>、第一三共<4568>、KDDI<9433>、トヨタ<7203>、ホンダ<7267>、大塚HD<4578>、ニトリHD<9843>などの銘柄が下落。
一方、エムスリー<2413>、テルモ<4543>、TDK<6762>、ソシオネクスト<6526>、スクリン<7735>、良品計画<7453>、楽天グループ<4755>、アマダ<6113>、ローム<6963>、アルプスアル<6770>、電通グループ<4324>、ふくおかFG<8354>、東レ<3402>、オムロン<6645>、シャープ<6753>、T&DHD<8795>などの銘柄が上昇。
業種別では、医薬品、電気・ガス業、輸送機器などが値下がり率上位となっており、繊維製品、倉庫・運輸関連業のみ値上がりした。
後場の日経平均株価は、下落基調ながらもトランプ氏の発言に対する通貨や先物の反応次第で戻りへの動きが意識されよう。ドル/円の動きが鍵となるなか、円高進行は引き続き株価の下押し要因となりそうである。テクニカル面では、一時600円超の下落を受けて過度な売りが一巡すれば、戻り待ちの買いが入りやすくなるとの見方もある。今後の米金融政策や為替動向、企業決算などの材料との連動に注目したい。
■ドル・円は下げ渋り、下値で買戻し
26日午前の東京市場でドル・円は下げ渋り、147円87銭から146円98銭まで下落後は値を戻した。米トランプ政権の連邦準備制度理事会(FRB)人事で信認低下のドル売りが先行。ただ、146円台の買戻しが意識され、下値の堅さから買戻しが入った。
ここまでの取引レンジは、ドル・円は146円98銭から147円87銭、ユ-ロ・円は171円33銭から171円78銭、ユ-ロ・ドルは1.1610ドルから1.1659ドル。
■後場のチェック銘柄
・情報戦略テクノロジー<155A>、RVH<6786>など、5銘柄がストップ高
※一時ストップ高(気配値)を含みます
・値下り寄与トップはソフトバンクG<9984>、同2位はファーストリテ<9983>
■経済指標・要人発言
【経済指標】
・米・7月シカゴ連銀全米活動指数:-0.19(予想:-0.11、6月:-0.11)
・米・7月新築住宅販売件数:65.2万戸(予想:63万戸、6月:65.6万戸←62.7万戸)
・米・8月ダラス連銀製造業活動指数:―1.8(予想:-0.9、7月:0.9)
【要人発言】
・豪準備銀行(RBA)議事要旨(8月11-12日分)
「今後1年で一段の利下げが必要になる可能性が高いと判断」
「利下げペース、経済指標や会合ごとに慎重に判断していく」
「金融政策の現状は依然としてやや引き締め的」
「完全雇用に近づけば、やや速めの利下げが必要になる場合もある」
「緩和ペースは段階的な調整が望ましいとする一方、不確実性で難しい面も」
<国内>
・特になし
<海外>
・特になし
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