*07:45JST NYの視点:米8月小売売上高は消費の底堅さ示す、FOMCでは利下げペースに焦点
米商務省が発表した8月小売売上高は前月比+0.6%と、鈍化予想に反し3月来の大幅な伸びとなった7月に並んだ。7月分は+0.6%と、+0.5%から上方修正された。トランプ政権が4月に大幅相互関税発表し一時、落ち込んだ後、6月から3カ月連続で回復基調にある。オンラインでの衣料、スポーツ用品など9月から始まる学校生活への必需品の購入が奏功したと見られている。関税や一部で見られる労働市場の減速兆候にもかかわらず消費が底堅い証拠となった。
国内総生産(GDP)の算出に用いられる外食・自動車・建材・給油を除いたコントロールグループは前月比+0.7%と、7月の+0.5%から鈍化予想に反し伸びが加速し7-9月期GDPの成長にプラスに寄与した可能性を示唆した。アトランタ連銀は7-9月期GDP成長予想を3.4%と、従来の3.1%から引き上げた。実質個人消費支出の成長が2.3%から2.7%、実質民間国内投資の伸びは6.2%から6.9%へそれぞれ引き上げられた一方、純輸出の伸び寄与度が0.23%から0.08%へ低下した。
連邦準備制度理事会(FRB)は本日から17日にかけて開催する連邦公開市場委員会(FOMC)で1年ぶりとなる利下げを実施することがほぼ織り込み済み。0.25%の利下げ予想が平均だが、ミラン新FRB理事が会合に参加することや労働市場減速懸念に0.5%の利下げ観測も存続。今後の焦点は利下げペースとなる。
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