*17:25JST 欧米為替見通し: ドル・円は伸び悩みか、円売り先行も上値の重さを意識
30日の欧米外為市場では、ドル・円は伸び悩みか。米国の追加利下げに慎重なスタンスで、ドル買い先行。また、日本の緩和継続の政策方針を受け円売り地合いに。ただ、材料出尽くしでドルは上値の重さが意識され、上昇は限定的となりそうだ。
米連邦準備制度理事会(FRB)は28-29日の連邦公開市場委員会(FOMC)で予想通り0.25%の利下げを決定。ただ、パウエル議長が12月の追加利下げに慎重な姿勢を示し、利下げペース鈍化を好感したドル買いに振れた。ユーロ・ドルは1.1570ドル台に下げ、ドル・円は153円付近に浮上。本日アジア市場でドル買いは一巡したが、日銀の追加利上げ見送りを受け円売りが強まり、ドル・円は再び153円を上抜ける場面もあった。
この後の海外市場は重要イベント通過に伴い、リスク回避ムードは和らぐ見通し。米FRBの緩和観測の後退でドルに買いが入りやすい。ただ、欧州中銀(ECB)が目先も利下げ休止継続の方針ならユーロ買い・ドル売りとなる見通し。一方、日米財務相会談を経て今後の日銀の利上げに思惑が広がれば、円売りは抑制される可能性があろう。米株高を背景にドル・円は153円定着を狙う動きだが、上値の重さが意識されれば上昇は小幅にとどまる。
【今日の欧米市場の予定】
・17:55 独・10月失業率(予想:6.3%、9月:6.3%)
・18:00 独・7-9月期国内総生産(予想:前年比+0.2%)
・19:00 ユーロ圏・7-9月期域内総生産(予想:前年比+1.2%)
・19:00 ユーロ圏・9月失業率(予想:6.3%、8月:6.3%)
・21:30 米・7-9月期国内総生産速報値(予想:前期比年率+3.0%、前回:+3.8%)
・21:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:22.9万件)
・22:00 独・10月消費者物価指数(予想:前年比+2.2%、9月:+2.4%)
・22:15 欧州中央銀行(ECB)政策金利発表(予想:2.15%、前回:2.15%)
・22:45 欧州中央銀行ラガルド総裁が記者会見予定
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