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FiscoNews

【注目トピックス 日本株】システムサポート Research Memo(9):クラウドインテグレーション事業がけん引し2ケタ台の増収増益続く見通し

*12:09JST システムサポート Research Memo(9):クラウドインテグレーション事業がけん引し2ケタ台の増収増益続く見通し
■システムサポートホールディングス<4396>の今後の見通し

2. 中期経営計画
(1) 中期経営計画の概要
2028年6月期までの3ヶ年の中期経営計画(2025年8月発表)では、「成長と更なるイノベーションの創出」をテーマに「顧客・社会のDX推進の基盤となるサービスの拡充」「多様な人材の成長と活躍」「サステナビリティ経営の強化」に取り組みながら年率2ケタ台の増収増益を目指す方針を打ち出した。2028年6月期の業績目標は売上高で40,153百万円、営業利益で3,552百万円とし、年平均成長率で10%台の増収増益を目指す。

外部環境認識として、国内のクラウド基盤サービス市場は、ITシステムのオンプレミスからの移行に加え、移行後の活用やマルチクラウド対応が増加傾向にあること、生成AIソリューションの利活用の広がりなどもあり、今後も高成長が続くと見ている。一方で、AI技術の進化によりSaaS市場の見通しに懐疑的な見方が広がっており、プロダクト事業においてもその影響が懸念されている。現時点で需要動向に変化の兆しは出ていないことや、同事業の構成比が5%に満たないため全体業績に与える影響は軽微と考えられる。また同様にシステム開発市場の見通しにも懐疑的な見方が広がっているが、生成AI関連の開発需要が拡大することでクラウドインテグレーション事業を中心に逆に成長機会につながると弊社では見ている。同社では今後もIT人材の採用・育成を積極的に行うと同時に、自社業務で生成AIを活用し生産性向上につなげることで旺盛な需要を取り込み、クラウドインテグレーション事業を柱に高成長を目指す戦略だ。

(2)人材戦略と成長投資の計画
人材を事業成長の源泉と位置付け、「多様な人材の積極的な採用及び登用」「人材の育成」「働きやすい職場環境」に注力することで、新たな企業価値の創出を目指す。採用活動については各拠点に採用担当を配置し機動的な採用を行うとともに、応募者とのミスマッチを防止していく。また、クラウドインテグレーション事業における競争力の維持向上を図るため、ベンダー資格取得に係る投資を実施していく。さらには給与水準の向上、健康経営やダイバーシティ・インクルーション&エクイティ推進を図るとともに、女性従業員比率や有休休暇取得率、育児休業取得率の目標を設定し達成を目指す。これらの取り組みにより、連結従業員数は年率10%程度で増員していく考えだ。

一方、成長投資(採用関連費用、研修費、研究開発費、M&A関連費用)については、直近3期間(2023年6月期~2025年6月期)で15.8億円を投下してきたが、2026年6月期以降の3年間では22~26億円を投下する計画となっている。研究開発はAIやクラウド関連のサービスについて開発・強化を進めていく。M&Aについては成長分野でのサービスラインナップ及びリソースの拡充を目的に今後も検討していく。

(3) 事業セグメント別成長戦略
a) クラウドインテグレーション事業
クラウドインテグレーション事業は、「対応領域の拡大」と「既存事業の伸張」に注力することで高成長を目指すとともに、リセールによるストック型収益を積み上げることで安定収益基盤を確保する戦略だ。なお、「対応領域の拡大」とは、AI関連や海外で有望なサービスをいち早く日本市場で展開させるための投資を行い、新たな市場を開拓していくことを指す。「既存事業の伸張」については技術者の採用・育成だけでなく、顧客の利便性を高めるための独自サービスを開発・提供することで競合するクラウドインテグレータとの差別化を図る。これらの取り組みを推進することで、年率20%前後の売上成長を目指しているようだ。

b) システムインテグレーション事業
システムインテグレーション事業は、主力のERP関連やデータベース関連、RPA関連などを中心に、着実に技術者の採用・育成を進めながら受注を確保していく。また、クラウドインテグレーション事業をはじめとした他事業の顧客に対してもアプリケーション開発等の多様なサービスを提案し、年率10%前後の売上成長を目指しているようだ。利益面では、品質・期間・コスト・リスクコントロールの観点でプロジェクトマネジメントを強化し、不採算案件の発生リスク低減とサービス品質の向上を図りながら、収益性の維持向上に取り組む。

c) アウトソーシング事業
アウトソーシング事業では、データセンターサービスにおいて大手クラウドベンダーとは異なる顧客層をターゲットとし、基幹システム向けプライベートクラウドなど独自サービスを強みに顧客数及び顧客当たり利用料の積み上げにより、年率10%弱の売上成長を目指す。またERP関連のニアショア保守サービスについても、SAPのERP製品保守の需要が2027年に向けて高まる見込みで、体制強化を図ることで売上拡大を目指す。なお、データセンターの設備収容能力についてはまだ余裕があり、稼働状況に応じて段階的に設備増強を実施し品質向上と収益性の確保を両立していく。昨今の半導体メモリの需給ひっ迫に伴う価格高騰で、サーバー等の投資負担が増加するリスクもあるが、利用料金の最適化を図ることでマージンを維持していくものと考えられる。

d) プロダクト事業
プロダクト事業では、安定した高利益率の維持・向上、顧客の拡大、機能強化の3点を重点施策として取り組み、年率20%前後の売上成長を目指しているようだ。ストック売上比率については2025年6月期の55%から2028年6月期は60%弱の水準と緩やかな上昇を見込んでいる。

安定した高利益率の維持・向上を図るために、ノンカスタマイズでの拡販による月額利用料等のストック売上高の積み上げを図る。顧客の拡大施策としては、引き続き販売代理店等の販路拡大や展示会への出展など広告宣伝を強化するほか、既存顧客内の利用部門拡大等でユーザー数(ID数)の増加を図る。機能強化については、導入までのリードタイム短縮や競合品に対する差別化につながる機能の開発を継続する方針だ。

e) 海外事業
海外事業では、米国子会社において北米に進出する日系企業に対してITインフラや人材採用、マーケティングの支援サービスを提供するほか、カナダの子会社で日本との時差を利用した日本企業へのリモート監視サービスや、在米日系企業への会計業務のアウトソーシングサービスを強化し、海外事業単独で利益を確保できる体制の構築を目指す。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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