ファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢さんによると、早くも60才ぐらいから、借りるのが難しくなるという。
「平均寿命からすると早すぎる印象ですが、すでに仕事を辞めていたりすると、家賃を払い続けられるのかといった心配があるようです。また、夫婦が健在なら2人分の年金収入がありますが、ひとりになると収入が減って、家賃未払いや、それによる退去要請に応じられない可能性もあり、大家さんが拒否感を覚えやすいのです」
思うように賃貸物件を借りられない──Aさんは介護サービスつき高齢者向け住宅への引っ越しも考えたが、金額を見てすぐに諦めた。
「都内の介護サービスつき高齢者住宅は頭金3000万円、月額20万~30万円が一般的。家を売ったお金で頭金ができ、年金で月々の支払いが賄えるなら理想的な“終の住処”ですが、それだけ資金的な余裕がある人はほんのひと握りです」(風呂内さん)
※女性セブン2020年3月26日・4月2日号