田代尚機のチャイナ・リサーチ

中国経済 下期も構造改革重視で大転換を進める

 そして、下半期の経済政策について、「適切な総需要の拡大をしっかりと維持しなければならない。積極財政政策と穏健な金融政策の実施といったポリシーミックスを続けなければならない。供給側構造性改革を行う上で良好なマクロ環境を作り出すために、タイミングをしっかりと見ながら、臨機応変にマクロコントロールを行い、重点、リズム感、強度などを正しく把握しなければならない」などと強調している。

 具体的な内容としては、「減税、(公的)費用削減を実行し、公共投資の能力、強度を保証し、財政資金を効果的に利用し、社会資金が実体経済やインフラ設備建設の脆弱な領域に向かうようにしなければならない。銀行融資と株式、債券などによる資金調達を合理的な速度で増加させ、金融政策の効果が実体経済にしっかりと伝わるようにし、信用貸出構造を最適化し、実体経済を支えなければならない」などとしている。

 さらに、「効果的に金融リスクを防止し、解消しなければならない。人民元為替レートを合理的均衡水準の上で、基本的に安定させなければならない。規制緩和・公正な監督管理・効果的なサービス、財政・税制、金融、創新、国有企業などの重点領域改革を深めなければならない。全面的に“過剰生産能力の削減、在庫の削減、レバレッジの削減、コストの削減、経済の弱い部分の補てん”といった五大重点任務を全面的に実施し、有効な市場競争を通じ、資源配分効率を引き上げ、優勝劣敗、産業リストラを実現し、生産過剰産業の集中度を引き上げ、積極的に科学技術創新を推し進め、革新部分の競争力を増強し、新旧の経済成長エンジンの切り替えを加速する」などと強調している。

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