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ライフ

『鳥獣保護管理法』改正で市街地での熊への発砲が可能に もし民間人に流れ弾が当たったら責任の所在はどうなる?弁護士が解説

 ただ、職員の流れ弾で人がケガをした場合、過失がある限り、市町村の緊急銃猟事業の実行という公権力の行使に際して起きた事故として市町村には賠償責任があり、『国家賠償法』によって職員は免責されます。

 銃猟を受託した非公務員の発砲であっても、緊急銃猟事業の一環です。改正法では弾丸が到達する恐れのある人に向かって銃猟する場合には、市町村長の指揮を受けて行なうことになるようですから、私は事故が起きれば市町村が『国家賠償法』に基づく責任を負い、銃猟を受託された人は公務員に準じて免責されるべきと考えます。

【プロフィール】
竹下正己(たけした・まさみ)/1946年大阪生まれ。東京大学法学部卒業。1971年弁護士登録。

※週刊ポスト2025年4月18・25日号

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