念のため少し補足ですが、このシミュレーションはあくまで机上のもので、年間増配率10%の継続が前提条件になっています。
例えば株価が1000円、EPSが100円、配当性向30%、配当金30円、配当利回り3%の企業があるとします。
この企業が増配率10%を30年続ければ30年後の配当金は1745円になります。
今のこの企業のEPSは100円。その企業が年間増配率10%を維持するには純利益が増え続けなければ不可能です。
つまり、年間増配率をポートフォリオ全体で長期にわたって維持するには増配率に近い増益を毎年達成できる企業を選ぶか、銘柄の入れ替えを行わなければなりません。
現実にはこの2つの組み合わせによって達成していきます。
銘柄入れ替えでは売却時に利益に応じて税金も支払うので、上記のシミュレーションそのままというわけにはいきません。
それでも、増配に大きな果実があることは実感できると思います。
※ヘム・著『「増配」株投資 年1,075万円もらう資産3.7億円の投資家が教える!』を元に一部抜粋して再構成。なおトランプ関税に振り回される今の株式市場でヘム氏が注目する具体的な個別銘柄については、関連記事の最新インタビュー『《億り人が選ぶトランプ関税の影響を受けにくい5銘柄》資産4億円超のヘムさんが厳選した東証スタンダード上場のお宝株、内需で稼ぐ小型割安株を狙い撃ち!』にて、紹介している。
【PROFILE】
ヘム/京都大学卒業後、総合商社に入社。社会人1年目より投資を始め投資歴は27年になる。30歳で脱サラをして起業。現在も2社を経営する投資家兼会社経営者。392銘柄保有中、投資時価4.1億円(2025年3月31日時点)。個別銘柄分析&ポートフォリオ構成銘柄&成績をXで公開したところ、アカウント開設後、1年半でフォロワーが3万人突破。データを重視した投資手法で、その再現性の高さから、投資初心者から玄人まで幅広い支持を得ている。最新刊は『「増配」株投資 年1,075万円もらう資産3.7億円の投資家が教える!』(KADOKAWA)。