株式投資を行う上で避けて通れない「暴落相場」にどう備えるか(写真:イメージマート)
4月上旬の「トランプ関税ショック」は世界の株式市場に大きな混乱をもたらした。歴史を振り返れば、こうした○○ショックは、数年に一度は訪れているが、ビギナー投資家は「暴落相場」にどう向き合うべきだろうか。
資産4億超の投資家兼会社経営者・ヘム氏の著書『「増配」株投資 年1,075万円もらう資産3.7億円の投資家が教える!』(KADOKAWA)より、一部抜粋・再構成、暴落相場への準備と立ち向かい方を紹介する。【暴落相場の対処術・全3回の第1回】
暴落は常に資産が最大の時に訪れる
株式投資を行う上で避けて通れないのが暴落相場。私は個人投資家にとって長期の運用成績に最も大きな影響を与えるのは暴落時の対応ではないかと思っています。
その暴落ですが、1998年以降の日経平均株価の動きを見ると暴落は定期的に訪れていることがわかります。
1998年以降の日経平均の暴落の歴史
2024年まで26年間でこれだけの暴落があったのですから、今後30年間でコロナ級やリーマン級の暴落が来る確率は高いでしょう。
2025年の3月にはコロナショックから5年が過ぎるので、過去のペースから考えると、いつ暴落が来てもおかしくない状況です。
ほとんどの投資家にとって、暴落は資産が最大の状態で訪れるもの。暴落前の株価上昇による含み益、配当金の再投資、そして投資資金の入金などで資産が膨れ上がっているところに、株価急落という暴落が襲ってくるのです。
これが暴落の恐ろしい所です。私は資産が最大となっている現在、これから来るであろう暴落が一番怖いと思っています。
リーマンショックを経験したときの資産は数千万円でした。現在はその10倍以上です。投資資金が100万円と1000万円、1000万円と1億円では暴落時の厳しさは全く異なります。
投資経験をどれだけ積んでも暴落に慣れることができないのは暴落が常に資産が最大の時に訪れるからでしょう。だからこそ暴落に備える必要があるのです。
私は暴落を乗り切るのに必要なのは準備60%、胆力40%だと思っています。