相場が暴落したときの投資家の行動パターン6選(写真:イメージマート)
資産運用を続けていれば必ず訪れるのが暴落相場。「相場が暴落したときの投資家の行動パターンを知っておきましょう」というのは資産4億超の投資家・ヘム氏。相場急変時に投資家がどう対応するのかを把握しておくことで、自分が取るべき投資行動が判断できるようになる。
ヘム氏の著書『「増配」株投資 年1,075万円もらう資産3.7億円の投資家が教える!』(KADOKAWA)より一部抜粋・再構成、今回は、暴落時の投資家の行動パターンについて解説する。【暴落相場の対処術・全3回の第2回。第1回から読む】
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相場が暴落したときの投資家の行動パターンを知っておきましょう。複数パターンを比較することで、どの行動が有利に働くかを、俯瞰してみるのです。
そうすると、いざ暴落にあったときに冷静に自分の行動を判断することができるはずです。
【1】限界まで耐えての陥落売り
中級者以上に多いパターンですが、上級者でも陥ることがあります。押し目買いの効力は十分に理解しており、暴落初期で果敢に買い進みますが、中盤で資金を使い切ってしまいます。
終盤では莫大に膨らんだ含み損に耐えきれず陥落売り。
暴落初期・中期の買い向かいは傷口を広げただけになってしまうのです。正解に近い対応をしていたのに結果は天と地の差です。
相場の格言で「相場の金とタコの糸は出し切るな」というものがあります。常に余裕資金を残しておけということです。
事前に綿密なシミュレーションを行っておき、暴落時に計画通りに買い進む場合は「予定通りだ」と考えることができます。
もちろん、心穏やかというわけにはいきませんが、無計画に暴落初期で全ての資金を投入して買い向かった投資家と比較すると、どちらが陥落売りのリスクが大きいかは言うまでもありません。
【2】被害が大きい強制退場
信用取引等で普段からレバレッジをかけすぎているパターンです。
階段を上がるような上昇相場で散々利を乗せるも、ビルを飛び降りるような相場の急落で全てを失うことになります。
両建てなども必要なのでしょうがタイミングを計るのは至難の業で、そんなことはほとんどの人ができません。
暴落かもと思ったうちの10回に9回は切り返します。
その度にヘッジをかけていれば、実損失と機会損失の方が大きくなっていきます。よく「1割下がったら大怪我する前に売ればいい」という人がいますが、詭弁です。そんなことをしていたら10回に9回は「底で売った愚か者」になってしまいます。
投資の世界で2回も3回も失敗したのち、同じ手法を取れる人間などいるわけがありません。
暴落時の退場割合が最も大きいのは、信用取引組なのです。