*11:10JST ウェーブロックHD Research Memo(10):稼ぐ力の再構築、成長分野の拡大、グループシナジー最大化に取り組む
■ウェーブロックホールディングス<7940>の今後の見通し
2. 中期経営計画の基本戦略と業績目標
同社は2025年3月期からスタートした3ヶ年の中期経営計画における事業基本戦略として、「成熟分野における稼ぐ力の再構築」「成長分野の拡大」「グループシナジーの最大化と更なる関係深化」の3点に取り組む方針を掲げた。また、グループにおける経営施策として、「従業員エンゲージメントの向上」も強化する。
最終年度となる2027年3月期の業績目標は、売上高29,500百万円、営業利益1,300百万円、ROE6.3%を設定した。売上高と営業利益は、インテリア事業売却後の2022年3月期以降で過去最高を更新する見通しだ。3年間の年平均成長率は売上高で7.8%、営業利益で49.6%となり、収益力の回復に力点を置いていることがうかがえる。事業セグメント別では、マテリアルソリューション事業が売上高で20,800百万円、営業利益で1,350百万円となり、営業利益率は6.5%と2024年3月期実績から0.8ポイントの上昇を見込んでいる。また、アドバンストテクノロジー事業は売上高で8,700百万円、営業利益で700百万円となり、営業利益率は8.0%と同7.3ポイントの上昇を目指す。
既述のとおり、2026年3月期業績計画については、金属調加飾フィルムの成長率を見直したため、中期経営計画から業績計画を引き下げた格好となっており、2027年3月期の業績目標達成のハードルは高くなったが、基本戦略については着実に進展しており、今後の収益成長が期待できる状況になってきていると弊社では評価している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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